【COP23関連】フランスのマクロン大統領がWWFのパビリオンを訪問
2017/11/17
ドイツ・ボンの国連会議(COP23)の会場より、温暖化担当の山岸です。
会議が終盤を迎え、閣僚級会合が始まった11月15日の夕方、会議場内に私たちWWFが出展しているパビリオン周辺は、身動きができないほどの人で埋め尽くされました。
市民社会の代表と意見交換をするため、フランスのマクロン大統領とユロ環境大臣が訪れたのです。
トランプ大統領がパリ協定の離脱を宣言した数時間後、マクロン大統領はパリ協定の重要性を訴える演説を行ないました。
そして、「アメリカを再び偉大にしょう」と訴えたトランプ大統領に対して、マクロン大統領は「地球を再び偉大にしよう」と呼びかけたのです。
マクロン大統領を一目見ようと集まった参加者が、厚い人垣を作り始めたのは3時間前。
そしてやって来た2人の周りは熱気と興奮に包まれ、警護を押しやって語りかけ、握手を求め、写真を撮ろうとする人でもみくちゃになりました。
この日、パビリオンで行なわれた面談で、WWFのインターナショナルチームはマクロン大統領に30分にわたり、化石燃料と原子力から再生可能エネルギーへの移行を着実に進めること、EUが削減目標を引き上げる先導的役割を果たすこと、そして世界の気候変動対策のリーダーシップを発揮することなどへの期待を伝えました。
分刻みで日程をこなす主要国の大統領と環境大臣が、環境NGOとの対話に時間を割き、自ら足を運び、真摯に耳を傾けたことは、温暖化の問題がいかに重要な政策課題であるか、そして市民社会がいかに大きな役割を担っているかを、示す事実と言えるでしょう。
パリ協定の採択から2年が経つ12月12日には、マクロン大統領が金融面から気候変動の解決を図ることを目的に開催を提唱した環境サミットが開かれます。
こちらの成功の行方も注目したいと思います。
特設ページ
現地レポート
- 【動画あり】世界の未来を視野に入れた企業の動き(2017年11月17日)
- 【動画あり】「アメリカの責任」を果たす非国家アクターの動き(2017年11月15日)
- 国連気候変動フィジー会議(COP23)1週目報告(2017年11月14日)
- 【動画あり】トランプ政権のアメリカへの注目(2017年11月13日)