国際会議を支える会議場のサービス
2014/04/10
ドイツのベルリンで開かれている、IPCCの会議(第3作業部会)も3日目が終わり、折り返し地点を迎えました。
「温暖化対策のための政策」報告書の「要約」づくりの作業が続いています。
この「政策決定者向けの要約」は40ページほどですが、テキストを一文ずつ、世界の政府代表たちが承認してゆくため、議論には熱がこもり、なかなか進みません。
先月、横浜で開かれた第2作業部会の会議でも、最終日を迎えた時点で半分しか承認が終わっておらず、最後は徹夜で残りを消化しましたが、今回はさらなる難航が予想されます。
議論の中身はまだ非公開なので、今日は会場の様子を少しご紹介しましょう。
とにかく、連日深夜まで続く会議ですから、欠かせないのはコーヒーやお茶、食事など。ホスト国によって、サービスが異なり、お国柄が出ていておもしろいです。4つの会議が開催されるので、ホスト国のサービス競争になっている感もあります。
昨年9月に第1作業部会が行われたスウェーデンでは、エコ意識が徹底している国だけあって、すべて使い捨てでないカップやグラスを使用。ビュッフェ形式の食事は時間短縮になり、徹夜続きの折には助かりました。
今回のドイツはいたってシンプルで、基本、会議場と宿泊を兼ねるホテルの中で食事がすませられます。ホテルが会議場でもうひとつ救いなのは、ちょっと部屋に戻ってほっとできることです(ただインターネット環境が悪くて参加者はいらいらしていますが!)。
しかし、一番評判が良かったのは、先月の横浜。食事やお茶、ネット環境はもちろん、なんといっても会場スタッフの行き届いた対応がとても好評でした。会議初日にはホスト国主催の歓迎ディナーが催されるのですが「日本の食事は非常においしかった」という声も多く聞かれました。日本の「おもてなし」に拍手!
肝心の作業の進み具合は、まだ10%程度ですが、残り3日間で本当に終わるのか!?会議場のサービスも、その行方を左右する要素かもしれません。(温暖化担当:小西)。
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