どんな姿をしている?渡り鳥たちの「色」に注目


ヘラシギ。シギは夏と冬で羽の模様が変わります。

自然保護室の安村です。
子どもの頃、誰でも経験したことのある「塗り絵」。

最近は時間を忘れ、リラックスできるということで、大人でも楽しむ人が増えているそうです。

海外でもそうなのかどうかは知りませんが、先日、私たちが一緒に渡り鳥の保全に取り組んでいる「東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ」のウェブサイトに、鳥の「塗り絵」コーナーがあるのを発見しました。

全部で7種類。いずれもカモやシギ、ツルといった渡り鳥で、中には絶滅寸前の危機にあるヘラシギも含まれています。

このヘラシギは、私たちが保全に取り組んでいる黄海の干潟にも飛来しますが、地球上に生き残っている現在の総個体数は推定でわずか140~480羽。早急な保護が求められています。

それにしても、色がついたイメージが当たり前の身にとっては、シンプルな線だけで描かれ、色を塗ってもらうのを待っている鳥たちの姿は、なかなか新鮮!?

実際に塗ってみると、模様や色彩、形の細かなところにも意外な気づきがあり、自然に詳しく知る上でもこれはよい経験になるかもしれないと思いました。

一方で、子どもたちが想像に任せて自由に、鳥たち彩るのもまた魅力!

腕前、年齢、国籍、なにも関係なく誰でも楽しめる塗り絵は、素晴らしい!と実感した、芸術の秋でした。

というわけで、皆さんもぜひこの塗り絵に挑戦してみてください。

そして、もしよろしければ、めでたく完成した塗り絵を写真に撮って、私あてにメール(yasumura@wwf.or.jp)で送ってください。

それをいただいた絵の写真を全て集め、日本からの「新たな群」として、海外でシギなどの渡り鳥の保全活動に取り組む人たちを励ますプレゼントにしたいと思います。

応援のコメントも大歓迎です!ぜひご協力をお願いします。

 

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自然保護室長(淡水・リーダー開発・PSP)
安村 茂樹

修士(生物化学・早稲田大学)
サンゴ礁センター駐在時に地域住民主体の環境調査を立ち上げ(現在も石垣島、久米島で継続中)。南西諸島域にて、多分野の研究者と協働した野生生物有害化学物質汚染調査、生物多様性評価調査を指揮。GIS手法を用いた保全重要域図は生物多様性条約で示されたEBSAに、野外調査ではオキナワトゲネズミ再発見や久米島沖のサンゴ大群集発見に寄与。UNEP/GEF黄海プロジェクトと連携した日中韓湿地保全活動をリードし、2020年より緊急支援や淡水・教育活動に関わる部門を統括。

沖縄のサンゴ礁と森、中国・韓国の干潟の保全に従事。国際会議でサイドイベント主催やロビー活動をする機会をいただきました。国際、環境、NGO-この3ワードが合わさるWWFで、何をすべきか考え、その仕事の醍醐味を実感し、行動する。そんな機会を一人でも多くのスタッフに提供したいです。晴れの日に気が向いたら、自転車で通勤し、休みは、川でカヌー漕いでいます。

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