エコなCOP21でエコ未来のルールを作る!


フランス・パリのCOP21会場より、温暖化担当の小西です。

温暖化防止のための国連会議であるCOP21は、当然ながら徹底した環境配慮をうたっています。

会場内のシャトルバスは当然ハイブリッド。書類はすべて電子版。また最初にオシャレな水筒が配られ、会場内の水サーバーには紙コップも置いてありません。

会場内カフェのコーヒーも、すべてエコカップに入っていて、戻せば1ユーロ返ってくるので誰もがきちんと戻しています。とにかく会場内のごみ箱の少ないこと!

おまけにそのエコカップもオシャレなんですね~ つい返却せずに、お土産としてもって帰る私でした。

さらに町を走るタクシーも、窓に1キロ当たりのCO2(二酸化炭素)排出量を掲示!

中には、「排出量最小!」を宣伝する、ハイブリッドカーを使ったタクシー会社までありました。

カフェのエコカップ。緑の葉をバックにしたエッフェルタワーのCOP21の図柄で実にかわいい

タクシーの窓のCO2の排出量提示。環境配慮が売りになる時代を感じます

さすがはヨーロッパ、こんなにエコが徹底しているんだ! と感心していたら、WWFフランスの同僚に「そんなの当り前だけど?」と不思議そうに返されました。

ムム...、日本でもタクシーがCO2排出量を宣伝に使うような時代が来てほしいものです!

夢はどんどん膨らみますが、まさにエコが当たり前になる、そんな社会の将来を決めるのが、今回のCOP21です。

再生可能な自然エネルギーに支えられた世界を導くための共通の国際ルール作りが、今行なわれているのです。

各国の利害が衝突する熾烈な交渉現場ですが、未来を創る夢を持って追っていきたいと思います。

ホスト国のフランスは原発への依存度が世界一の国。会場周辺ではそれに対する抗議の意志も示されています。フランス政府はこの夏、2025年までに原発依存度を75%から50%に引き下げ、同時に化石燃料の使用とCO2の排出を大幅に削減する法案を可決しました。

エコとは関係ないですが、会場内にはパン工房もあり、2万人の参加者に食を供しています。

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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