親子二代で挑む!シベリアトラ保護の道
2016/02/26
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
自然保護室の川江です。
昨年、10年ぶりとなる大規模な調査の結果、個体数増加の傾向が認められたシベリアトラ。
先日ご報告した通り、12月にWWFロシアなどが開催した専門家によるシンポジウムで、その増加が確かなものとして承認されました!
この場をお借りして、私たちの取り組みを支えてきて下さった、日本とロシアのWWFサポーターの皆さまに、心からお礼を申し上げたいと思います。
本当にありがとうございました。
今回、このトラ保護活動の経緯を追う中で、私はある親子に出会いました。
報告記事にも登場するウラジミールさんとセルゲイ・アラミレフさん親子です。
二人とも博士号を持つ専門家であり、ロシアの森とトラを守る活動に長年尽力されてきた功労者。
しかもお二人とも WWFロシアの元スタッフなのです!
お父さんのウラジミールさんは1990年代、立ち上げて間もなかったWWFロシアの極東支部の代表を務め、息子のセルゲイさんもつい2年前まで、同支部で生物多様性部門のリーダーの任にありました。
極東ロシアの自然保護をスタートさせた人物の一人である父親と、その背中を追って同じ道を選んだ息子。
まさに、シベリアトラの保護に挑み続ける親子!です。
私は初めてお二人が親子であり、しかもWWFの大先輩でもあると知った時、本当に誇らしい気持ちになりました。
お二人は今も、WWFと強いつながりを保ちながら、関係機関のトップとして活躍されています。
実際、ウラジミールさんが今、代表を務めるラゾフスキー自然保護区とゾフ・ティグラ国立公園は、WWFがまさにこれから取り組もうとしている、アムールヒョウ再導入(野生復帰)計画の最前線!
きっとこれからも、さまざまな形で協力し合いながら、活動を続けていくことになると思います。
トラやヒョウなどの野生動物たちの情報はもちろんのこと、その保全のため力を尽くす人々の姿も、またご紹介してゆければと思います。