ペーパーレスで会議場から温暖化対策
2012/11/29
カタール・ドーハのCOP18会場より温暖化担当の小西です。今日はちょっと、会議の内容とは別のお話を一つ。
気候変動の国連会議では、地球温暖化について議論をする会議なのにこれでいいのだろうか?という問題がいくつかあります。一つは会場の冷房温度が震え上がるほど低いこと、そして森林減少の防止を議論する一方で紙を大量に消費していたことです。冷房温度は相変わらずですが、今回、条約事務局は会議の文書をすべて電子化する「ペーパースマート」を実現しました。
これまで参加者は、会場の「ドキュメントセンター」で会議の分厚い予定表や、議論の進展につれて更新される交渉文書の「紙」を求めて行列を作っていました。
その上、国連機関や各国政府、NGOも、報告書やサイドイベントの案内などを大量に印刷・配布し、コンピューターセンターのプリンターはフル回転していたのです。
そこで、条約事務局では「ペーパースマート」というサイトとサービスカウンター開設し、文書ファイルが入った8ギガバイトのUSBメモリーを提供。新しい交渉文書が出るたびに更新してくれます。また、国連機関や各国政府、NGOでも印刷物を減らしています。
これによって、会場内が見違えるほどきれいになりました。会場内にあふれ、すぐに紙ごみになっていた印刷物は姿を消し、紙の散乱がなくなったことでペットボトルなどの置き忘れもなくなったのです。印刷物がなくなって、荷物が軽くなった!という参加者も少なくありません。
森林の伐採から製紙、さらには印刷や輸送にともなう資源とエネルギーを大きく節約するペーパースマートによって、前進しつつある地球温暖化会議の温暖化対策。
さて、本会議の方は??こちらも注目です!