応援しよう!海と森を守る南三陸の取り組み
2016/04/19
自然保護室の前川です。
先月の末、宮城県漁協志津川支所戸倉出張所が、カキ養殖で日本初となるASC認証を取得しました。
ASC認証は、海の環境や地域社会に配慮した国際的な認証制度で、持続可能な漁業の証。
これが、被災地の海から誕生したのです。
また、志津川湾を囲む南三陸町では、昨年10月、宮城県では初めて、持続可能な林業を認証するFSC(R)認証の取得も実現。
川や地下水がつなぐ山と海の自然を、地域の皆さんが守りながら利用していく、その仕組みが整い始めました。
しかし、「環境に配慮している」というだけでは、地場の産品は売れません。
FSCやASCのようなエコラベルを取得した認証製品を「どのように販売促進につなげるか」は、大きな課題になってきました。
そうした中、4月4日に南三陸町役場で、この2つの認証取得を記念した記者発表会が開かれました。
中心になったのは、FSC認証を受けた「南三陸杉」の普及をめざす地元のグループ「山さ、ございん」プロジェクト実行委員会。
そして、ASC認証を受けた「戸倉っこかき」で同様の取り組みを行なう「海さ、ございん」プロジェクト実行委員会のメンバーです。
「~さ、ございん」とは地元のことばで「~に来てください」の意味。
南三陸で大切に育てられた、海と森の恵みの良さを知って遊びに来て欲しい、そんな想いが込められているそうです。
記者発表では、海、山双方の関係者からそれぞれの想いや「FSC×ASC」のコラボレーション商品の開発に対する意気込みが語られ、また佐藤仁町長からも、町として民間主体のプロジェクトを後押ししたいとの方針が示されました。
こうした産品を、日本全国の人たちが選んで買うことは、自然やそこに生きる生きものたちに配慮した地域の産業を応援することにつながります。
機会がありましたら是非、皆さんも南三陸の品々を手にしてみてください。