被災地の海から生まれた、日本初「ASC認証」のカキ(動画あり)
2016/04/05
自然保護室の前川です。
3月30日、宮城県漁協志津川支所戸倉事務所(南三陸町)のカキ養殖が「ASC認証」を取得しました。
ついに実現した、日本初の「ASC認証」です!
「ASC認証」は環境や地域社会に配慮した、持続可能な養殖水産物(シーフード)の証。
国際的にもその信頼性が確かめられた、いわば世界が認める日本のシーフードの誕生です。
この認証カキが、4月2日より東北・関東エリアのイオン101店舗とイトーヨーカドー/アリオ6店舗で販売開始されました。
これまでノルウェーやベトナムなど外国のASC認証水産物はイオン系列の店舗で販売されていましたが、南三陸町での認証取得が実現したことで、私たちにとってより身近なものとなりました。
ということで、販売初日にイオンとイトーヨーカドーの両店の売り場に行ってきました。
ASCマークと並んでパッケージに書かれた「南三陸戸倉っこかき」のロゴは、カキ作りにかける熱い想いが込められています。
この「戸倉っこ」とは、戸倉の子どもたちのこと。カキを子どものように愛情を込めて大切に育てた、いう意味が込められています。
これまで宮城県産のカキは、共同の競売場に集約され入札が行われるため、特定の業者が特定の産地を購入するということが困難で、一部の直販を除き、一律に「宮城県産かき」として販売されてきました。
しかし震災後、漁業の復興を目指す中で、戸倉の皆さんは、養殖密度を下げて高品質のカキ作りを実現。
ASC認証の取得にも取り組んだ自慢のカキを、戸倉の名前と共に全国の人に届けようと、今回の製品の販売に尽力されました。
カキの旬というと冬を思い浮かべますが、春は栄養価が高く、最もおいしい時期と言われています。
店頭でASCマークのカキを見かけたら、皆さんも是非「戸倉っこかき」を味わってみてください。