【動画あり】「世界渡り鳥の日」~モンゴルでのマナヅル保全活動
2024/10/12
10月12日は、国連が定める「世界渡り鳥の日」。
渡り鳥とその生息地を世界的規模で保全していく日として、毎年5月と10月の第2土曜日に指定されています。
そんな渡り鳥たちに先日、モンゴルまで会いに行ってきました。
私たちはモンゴル東部で今、WWFモンゴルと共に、日本にも毎年飛来する渡り鳥、絶滅危惧種マナヅルの保全活動に取り組んでいます。
日本でマナヅルが見られる季節は冬ですが、モンゴルで見られるのは夏の繁殖期。広大なモンゴルの湿地帯で、ツルたちは巣をつくり、ヒナを育てます。
私たちが訪れた9月半ばは、もう子育てのシーズンを終え、「渡り」の旅が始まろうとする時期でした。
ヒナたちもすっかり飛べるまでに育っていましたが、現地ではさまざまな脅威がマナヅルに迫っています。
家畜の過剰な放牧が、湿地の自然環境に影響を及ぼしているのです。
マナヅルが営巣するエリアにも、飲み水を求めて家畜が侵入し、巣や卵が壊されたり、放し飼いの牧羊犬などが、卵を食べてしまう問題が発生。
生まれる前の段階から、さまざまな脅威にさらされているのです。
そんなマナヅルの繁殖の困難を撮影した動画がこちらです。
WWFは現在、地元のエコクラブの子どもたちとも協力し、生息地である湿地の重要性を、地域の遊牧民の方々に伝えながら、保全活動に取り組んでいます。
大事なことは、健全な水を育む湿地の保全は、ツルなどの野生動物だけでなく、地域の暮らしにも欠かせない、重要な意味を持っている、ということ。
エコクラブの子どもたちも、キャンペーンや観察会を通じて、このメッセージを皆さんに伝えてくれています。
これからも、WWFモンゴルの仲間たちと協力しながら、地域の方々との連携のもと、マナヅルの継続的な調査と保全活動を推進していきます。
この冬、日本でも元気なマナヅルたちに出会えますように!