©Hkun Lat WWF-Aus

WWFミャンマーから新型コロナウィルス対策について報告が届きました


皆さん、こんにちは。
ミャンマーで一緒にプロジェクトをやっている仲間から、新型コロナウィルス(COVID-19)についてのレポートが届きました。

世界中で猛威を振るう新型コロナウィルス。
もちろんミャンマーも例外ではありません。

特に私たちが森林保全のプロジェクトを行なっているミャンマー南部の農村部は、経済的に貧しい地域でもあり、医療体制は脆弱といえます。

タイと国境を接していることから、出稼ぎ労働者など国境をまたいでの人の往来も多く、またカレン民族という自治を行なっている少数民族の土地にも重なっていることから社会背景もちょっと複雑です。

© Stephen Kelly / WWF-Myanmar

他の地域から出稼ぎにきている女性たち。一日の農作業で得られる賃金は3USドル未満。経済的な貧しい労働者にとって新型コロナウィルスのような感染症に備えるのは難しい。

私たちはここで、森を守りながら持続可能な方法で天然ゴムを生産するプロジェクトを行なっています。

ただ、やはり今は、それどころではありません。
重要なパートナーである天然ゴム加工工場も感染拡大を防ぐために操業を停止してしまっています。

そんな状況下で手も足も出ないかと思いきや、現地から地域の他のNGOや政府と協働で、緊急コロナ対策の活動を開始したとのレポートが!

具体的には、

  • 国境や村の入り口に検疫所をつくって発熱などの症状がないかを確認。
  • 検疫所を含め脆弱な医療体制を支援するためのボランティア募集とトレーニング。
  • 感染者との接触のある人の追跡。

などを行なっています。

地域コミュニティで準備した検疫所のなか。簡易ベッドが並びます。

緊急的につくられた検疫所。このような場所で作業するボランティアの呼びかけも行い、すでに150名以上集まっているとのこと。

これらの活動にはWWFジャパンを応援していただいている皆さまからのご支援も含まれています。

活動の現場は、形が変わっても、止まることなく動き続けています。

ぜひこれからも、引き続き応援していただきますよう、お願いいたします。

©Hkun Lat/WWF Myanmar

天然ゴム収穫のトレーニングの様子(2017年撮影)。
感染拡大による被害ができる限り抑えられ、早く通常の活動が再開できることを願ってやみません。

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自然保護室(森林グループ所兼 マーケットグループ長)
古澤 千明

大学卒業後、民間金融企業での勤務を経てWWFジャパンに入局。2010年より主に東南アジアの森林保全プロジェクトを担当。インドネシアやメコン地域などのWWFオフィスとも連携しながら、森林減少の要因となっている農林産物の生産について、関係企業に生産現場の課題を伝えたり、調達改善のための支援に取り組む。2021年からは、マーケットグループ長も兼任し、森林保全の枠を越えて企業のサステナビリティの向上に努める。

幼いころから自然や生き物への興味はありましたが、WWFとの出会いは偶然でした。自然科学や生物のスペシャリストではない自分だからこそ、得られる理解・賛同もあると信じつつ、そうは言っても日々勉強です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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