「白保日曜市」開催中!


沖縄の石垣島・白保より「しらほサンゴ村」の小林です。
私たちの活動拠点である、WWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」では、毎週日曜日、白保日曜市組合が実施している地域の物産展「白保日曜市」が開催されています。

これは、白保の皆さんが手掛けた、さまざまな民芸品や食べ物などを楽しみ、味わうことのできる企画で、今年で13年目を迎えました。

ここに並ぶのは、地元ならではの素材を活かした、豊かな自然の味わいに満ちた品々。
地域に昔から伝わるご飯やお菓子や、四季折々の催事に合わせ、その時期だけ作られるご馳走、また島の風物をテーマや素材にした作品も少なくありません。

色とりどりの野菜はすべて白保産のとれたて野菜。地元の人も楽しみにしています。

なぜ、このような市場が「しらほサンゴ村」で開かれているかというと、これが白保の海のサンゴ礁を守る、一つの手立てにつながっているからです。

白保に限りませんが、どこかの場所で自然や野生生物を守ろうとする時、忘れてはならないのが、その地域で営まれる人の暮らしです。

自然とかかわり、その恵みを受けて生きてきた人を無視した自然保護活動は、まず長続きしません。また、こうした地元の人たちが、自然や野生生物のことを理解し、大切にする気持ちを持たなければ、世代を超えて環境を守っていくことはできないのです。
これは、トラや熱帯林の保全も、サンゴ礁の保全も同じです。

漆喰とサンゴや貝殻で作られたシーサーの置物。一つ一つ表情が違うので、お気に入りを探すと楽しいかも。

「白保日曜市」には、島の自然の恵みや、それを守っていくことの意味や意識を共に感じてもらう、そんな場のひとつになってほしいと思っています。
機会があればぜひ、皆さんも「白保日曜市」に足を運んでみてください。

そして、サンゴ礁の保全をテーマにした「しらほサンゴ村」の展示と、白保の皆さんが手掛けた素敵な品々を、見ていただければと思います。

日曜市を開催している「しらほサンゴ村」。サンゴや海に関する展示が紹介されています。

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自然保護室(淡水)
小林 俊介

修士(動物学・京都大学)
京都大学在学時にボルネオ島での野生動物の行動学を専攻。ボルネオの豊かな生物層の魅力を知るとともに農園開発などの環境課題の大きさを実感する。2013年にWWFに入局。ボルネオ島での絶滅危惧種保全、持続可能な森林・農園管理、ESDなどの活動を担当。2018年よりサンゴ礁保護研究センター長。サンゴ礁保護研究センターの地元移譲を経て2021年から現在まで淡水グループ繊維担当と、海洋グループ白保担当を兼務。

子供のころからの動物好きが高じて、東南アジアでの野生動物の研究に携わった後、WWFへ。森林、海洋、淡水と様々な分野を担当し、持続可能な資源管理を中心に海外・国内のフィールドにも携わってまいりました。フィールドで豊かな自然とそれを守るために頑張っている仲間たちと交流するのが何よりの楽しみです。

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生きられる未来を目指して

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環境保全団体です。

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