地球のための最大の時間を作ろう ~「EARTH HOUR(アースアワー)2023」開催報告

この記事のポイント
2023年3月25日(土)、WWFの主催する世界最大規模の環境アクション『EARTH HOUR(アースアワー)』が実施されました。現地時間の20時30分から1時間を消灯することで「地球温暖化を止めたい」「地球環境を守りたい」という意思表示をするイベントです。2023年は、世界190以上の国と地域が参加。日本では東京タワーなどが消灯しました。
目次

世界190以上の国と地域が参加

毎年3月下旬に、世界中の人々が、現地時間の20時30分から21時30分までの消灯アクションを通じて「地球温暖化を止めたい」「生物多様性を守りたい」という想いを示すイベント『EARTH HOUR(アースアワー)』。2007年にオーストラリアで始まり、年々規模は拡大。2023年のEARTH HOURも190以上の国と地域が参加しました。

インドネシアのホテルで行われたキャンドルイベント
© WWF-Indonesia

インドネシアのホテルで行われたキャンドルイベント

カメルーン・ヨカドゥマ東部地区での植林活動
© WWF-Cameroon

カメルーン・ヨカドゥマ東部地区での植林活動

チュニジアでのキャンドルイベント
© Zina Nasr / WWF-Tunisia

チュニジアでのキャンドルイベント

ケニアでは、野生動物と人との衝突の問題について考えるイベントを実施。活動への支援も呼びかけました
© Joel Muinde /WWF-Kenya

ケニアでは、野生動物と人との衝突の問題について考えるイベントを実施。活動への支援も呼びかけました

地球のための最大の時間を

今年のEARTH HOURのキャッチフレーズは“Give an hour for Earth(地球のために一時間を捧げよう)”。ウェブサイト上に「時間の銀行」と称する登録ページを設け、地球のための一時間を登録するよう呼びかけました。その結果、190以上の国と地域から410,000時間の登録がありました。これは46年分にあたる長さです。

みんなでSwitch Off ! Google Mapへの参加登録

日本では、EARTH HOUR特設サイト上にSwitch off.Mapを設置。EARTH HOURの一時間をどのように過ごすか地図上に登録していただく形での参加を呼びかけました。これに応えて、企業・自治体・各種団体や学校、市民の皆さまから計2,216件の登録をいただきました。

2,216件の「Switch Off」が登録されたGoogle Map。参加の輪が全国に広がっていることが分かります

2,216件の「Switch Off」が登録されたGoogle Map。参加の輪が全国に広がっていることが分かります

「はじめての生物多様性」特集ページの作成

現在、EARTH HOURでは、気候変動のみならず生物多様性保全への取り組みも呼びかけています。「生物多様性」という言葉そのものは日本国内でも徐々に広まりつつあるものの、地球の生物多様性が大幅に劣化しており、2030年までに生物多様性の損失を回復させる「ネイチャー・ポジティブ」の目標達成が急務であることは、まだあまり知られていません。

そこでWWFジャパンでは、EARTH HOUR 2023にあわせたウェブ特集記事「はじめての 『生物多様性』~今おさえておきたいポイントをざっくり解説」を作成。生物多様性についてまだあまりご存知ない方にも理解しやすい内容での訴求を心掛けたほか、SNSで生物多様性についての解説動画を投稿し、認知向上を目指しました。

「はじめての生物多様性」サイトはこちら
https://www.wwf.or.jp/activities/project/5257.html

地球を巡った消灯リレー

世界では、アントニオ・グテーレス国連事務総長をはじめ、欧州委員会のライエン委員長、パキスタンのシャリフ首相、そしてカナダのトルドー首相など世界の著名人が、SNSなどを通じてEARTH HOURへの参加を呼びかけました。

現地時間の20:30には、オーストラリアのシドニー・オペラ・ハウス、中国の周荘、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ・ホテル、フランスのルーヴル美術館やノートルダム寺院、エッフェル塔、ケニアのナイロビ・オールド・ミューチャル・タワー、ブラジルのコルコバードのキリスト像、ニューヨークの国連本部やエンパイア・ステート・ビルなど、世界中の多くのランドマークなどが消灯しました。

日本国内のEARTH HOUR

日本でも、東京タワーが消灯したほか、例年積極的にEARTH HOURに参加している横浜市では、「EARTH HOUR 2023 in Yokohama」と題し、みなとみらい21地区を中心に、市内の多くの施設等が消灯に参加しました。さらに3月24日~25日には、大型複合施設のクイーンズスクエア横浜にて、市の主催によるパネル展も実施されました。

2018年からEARTH HOUR関連のイベントを開催してきた広島市でも、EARTH HOUR当日に、地元NPO・Heart of Peaceひろしまの主催によるイベント「EARTH HOUR 2023 ひろしま "Earth & Peace”」を実施。平和記念公園では、20:30の原爆ドームの消灯に合わせて、楽器「ライヤー」の音色と共に静かにEarth & Peaceを考えました。福岡では、WWFジャパン顧問の前田智子さんがカウントダウンのオンラインイベントを実施。三重県では、伊賀市観光大使の「いが☆グリオ」君もEARTH HOURのPRに勤しんでくださいました。

この他にも、WWFジャパンの活動に日頃から賛同してくださっている企業・自治体・市民の方々が、イベントを実施されたり、ポスターを展示してくださったり、SNSに写真や動画を投稿してくださるなど、さまざまな形でEARTH HOURをひろめ、参加してくださいました。

多くの皆さまの賛同とご協力を得て、EARTH HOUR 2023も無事に終えることができました。ご参加をいただいた皆さま、誠にありがとうございました。

EARTHHOUR 2023実施概要

実施日時:2022年3月25日(土)

主催: WWFジャパン

特別協賛:ソニーグループ株式会社、デル・テクノロジーズ株式会社、日産自動車株式会社、パナソニック ホールディングス株式会社、株式会社b-ex

協賛:キリンホールディングス株式会社、西武造園株式会社

後援:環境省、広島市

協力:マツダ株式会社

この記事をシェアする

関連情報

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

PAGE TOP