トナカイの母親たちに贈り物を


明日はいよいよクリスマス。
今日は一つ、クリスマスといえばこの動物、トナカイのことをご紹介しようと思います。

先日、WWF会員の皆さまに送らせていただいている会報誌『地球のこと』用に、このトナカイについての原稿を書いていて、面白いことを知りました。

トナカイはシカの仲間では唯一、オスとメス両方に角が生える動物です(そこまでは知ってた)。

立派な角を持つオスのトナカイ

ところがこの角、オスとメスで生える時期と、抜け落ちる時期が違うというのです。

オスの角が夏の初めに生え、毎年秋の終わりに落ちるのに対し、メスの角は冬の前に生え、翌春に落ちるとのこと。

オスが夏の繁殖期を前にライバルと争う道具として角を使うのに対し、メスはどうも春先に生まれる仔を守るため使うのではないか、という説があるようです。

なるほど... え?待てよ。

冬に角をもつメスのトナカイ

それじゃあ、サンタのソリを引いてるトナカイたちは? どれもみんな角があるじゃないか。

クリスマスの時期、オスの角はすでに落ちています。ということはメス? しかも出産を控えたお母さんトナカイ!?

まさかのマタニティー・ビジネスの可能性に気付いてしまい、まあ驚いた次第です(もしそうならサンタさん、くれぐれも大事にしてあげてくださいよ!)。

他にもいろいろ驚くような生態を持つトナカイですが、近年はその数を大きく減らし、今年ついに絶滅危機種のリストに、その名前を連ねることになりました。

危機の主因の一つは、主要な生息地である北極圏の環境を激変させている地球温暖化。私たちヒトの暮らしが直接かかわっている問題です。

CO2の排出をゼロにし、温暖化を止めること。

それは私たちにできる、トナカイたちへの一番の贈り物といえるのかもしれません。(広報担当 三間)

関連情報

群で大距離を移動するトナカイ。季節に合わせ食物や子育ての場所を目指し「渡り」をします

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

学士(芸術学)。事務局でのボランティアを経て、1997年から広報スタッフとして活動に参加。国内外の環境問題と、保全活動の動向・変遷を追いつつ、各種出版物、ウェブサイト、SNSなどの編集や制作、運用管理を担当。これまで100種以上の世界の絶滅危惧種について記事を執筆。「人と自然のかかわり方」の探求は、ライフワークの一つ。

虫や鳥、魚たちの姿を追って45年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの30年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと願っています。

人と自然が調和して
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