シャコガイ徒然草
2017/02/08
先日、某バラエティ番組で世界最大の真珠が紹介されていました。
巨大かつ不思議な形のそれは、一般的なアコヤガイ、いわゆる真珠貝からではなく、珍しいことにシャコガイから採られたそうです。
シャコガイと言えば、人魚姫が座っていたり、ダイバーが足を挟まれたりする巨大な貝というイメージがありますが、実際オオシャコガイなどは、体長1m以上、重さ数百kgと二枚貝で最大の大きさになるそうです。
ただ、貝の動きが緩慢ですので、足を挟まれることはまずありません。
シャコガイが生息するのは、インド洋~太平洋の暖かい海。
サンゴに埋まっている、鮮やかな青や紫のヒメシャコガイを見たことのある方もいるかと思います。
派手な色彩は外套膜に共生する藻類の色で、この藻類が光合成で得た養分を分けてもらっているらしい。
自分でもプランクトンを食べているので、まるでサンゴのような暮らしぶりです。
そんなシャコガイを人は古くから利用してきました。身は食用に、厚く大きな貝殻はさまざまな加工品として。
しかし、各地で乱獲されたため、オオシャコガイ、ヒメシャコガイを含むシャコガイ科の貝(Tridacnidae spp)は、現在11種全てがワシントン条約附属書Ⅱに掲載され、国際取引が規制されています。
再生の活動も行なわれています。
南太平洋の島国パラオでは、野生個体を保護するため、利用は養殖されたものに限っているそう。