地球沸騰化?史上最も暑い7月
2023/07/28
7月27日、世界気象機関(WMO)は、今年7月が「観測史上最も暑い月となる可能性が「極めて高い」と発表しました。
月内の残りの日数で、過去の記録を下回ることは、事実上不可能だそうなので、記録更新はほぼ確定。
WMOは同時に、気候変動の影響による異常気象が干ばつや洪水などの災害を増加させており、水や食料の安全保障、そして生態系にも影響を及ぼす可能性があると警告。
特に、アジアはその被害が大きいとされ、2022年の1年間だけで、洪水や暴風雨などの水害を伴った気候・気象関連の災害が81件も発生しました。
また、アジア地域以外でも、水や雨の不足による山火事の大規模化、長期化が生じるなど、気候変動に伴う異常気象の影響は、年々深刻化しています。
気候変動のもたらす脅威は、洪水や渇水、干ばつなど、水に関連したリスクを大きく増幅してしまう点にある、ということです。
今回の発表を受け、国連のグテーレス事務総長は、「地球沸騰化」の時代が来た、と発言されたそうですが、これは各国に対し、温暖化防止策の強化を求める訴えであると同時に、水をはじめ、気候変動に関連したさまざまなリスクへの対策の必要性を指摘するものといえるでしょう。
私たちは、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出削減を進めながら、同時に、水のリスクをおさえ、責任ある水利用管理(ウォーター・スチュワードシップ)を進めていく取り組みを行なっていかねばなりません。
健全な水の母体であり、治水や利水とも深いかかわりを持つ、流域に広がる森や湿地、湖、そして水田などの水環境の保全は、今や防災やビジネス、生活といった観点からも重要な活動です。
持続可能な社会をめざす取り組みの一環として、これからも力を入れていかねばと思います。