[COP10関連] 広がれ「アニマルパスウェイ」の取り組み
2010/10/19
草刈です。COP10の生物多様性交流フェア・フォーラムで開かれている国際シンポジウムに来ています。
題して、「樹上動物の移動経路確保のため、分断された森林を結ぶ「アニマルパスウェイ」の取り組み」。
山林に自動車道路が建設されると、さまざまな野生動物の通り道が分断され、ロードキルといわれる交通事故が起きたりします。
特にヤマネのような樹上で生活する動物にとって、これは致命的な問題です。
「アニマルパスウェイ」とは、これを防ぐ取り組みの一つで、道路の上にブリッジなどの仕組みを作り、動物たちが樹上で行き来できるする、というもの。
アニマルパスウェイ研究会が主催する今日のシンポジウムでは、日本で生まれたこの手法をイギリスで用いた試みが発表され、日本国内の事例も3題紹介されました。
私からも、COP10では森林生態系の破壊を食い止めることが、大きな課題の一つになっていること、そして、分断された森林と森林、保護区と保護区をつなぐ「アニマルパスウェイ」のような取り組みが、その課題の解決の一助になることを述べさせていただきました。
海外の多様性の保全にも貢献できる可能性を持つ「アニマルパスウェイ」が、今回のCOP10はもちろん、来年の国際森林年、また「リオ+20」に向けて、より広く認知され、力を発揮してくれればと願っています。