カメラは捉えた! ジャワサイ親子、密林のお散歩


広報担当の古澤です。
先週、テレビやネットのニュースで紹介されたのですが、ご覧いただきましたか?
WWFが発信したインドネシアからのニュースで、「ジャワサイ母子の撮影に成功!」というものです。

これはジャワ島西部のウジュン・クーロン国立公園にある熱帯林の中に設置された、調査用の自動カメラが二組のジャワサイの親子の姿を捉えたもので、世界でも貴重な映像なのです!

と、いうのも、地球上でジャワサイが確実に生息している場所は、この国立公園の中だけ。
しかもその数は40頭ほどといわれており、実際に人が見ることはおろか、カメラのレンズがその姿を捉えることさえも、難しいのが現状なのです。

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WWFでは50年も前からこのジャワサイの保護に取り組んできました。 保護活動の開始当時は、密猟などで20頭前後まで減っていたそうですが、その後、現地のレンジャーの方々の頑張りなどによって、公園のパトロールなどが強化され、数が少しずつ増えてきました。

といって、もちろん現在で十分、というわけではありません。
もし、この国立公園内で伝染病が流行ったりしたら、ジャワサイは本当に地球からいなくなってしまうかもしれないのです。そのため、現在の生息地から一部を他の地域に移すことで、生息地を分散して個体数を増やそうという新たな取り組みも計画されています。

熱帯林の奥地で人知れずひっそり暮らすジャワサイですが、国内外のメディアにも今回のニュースが取り上げられて、結構話題になっているかも知れません(!?) 今後の活動にも、要注目です!
続報が届いたらまたお知らせしますので、応援よろしくお願いいします。

 

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自然保護室(森林グループ所兼 マーケットグループ長)
古澤 千明

大学卒業後、民間金融企業での勤務を経てWWFジャパンに入局。2010年より主に東南アジアの森林保全プロジェクトを担当。インドネシアやメコン地域などのWWFオフィスとも連携しながら、森林減少の要因となっている農林産物の生産について、関係企業に生産現場の課題を伝えたり、調達改善のための支援に取り組む。2021年からは、マーケットグループ長も兼任し、森林保全の枠を越えて企業のサステナビリティの向上に努める。

幼いころから自然や生き物への興味はありましたが、WWFとの出会いは偶然でした。自然科学や生物のスペシャリストではない自分だからこそ、得られる理解・賛同もあると信じつつ、そうは言っても日々勉強です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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