「ワシントン条約」にかかわる調査ボランティア
2012/07/06
初めまして、トラフィックでボランティアをしている市村です。
みなさん「ワシントン条約」をご存知でしょうか?これは、絶滅するおそれのある野生生物を保護するため、過剰な国際取引を規制する条約で、日本も加盟しています。加盟国は、条約の約束を実施するため、それぞれ国内法を作り、施行しなくてはなりません。
ところで最近、日本でそうした法令の一部改正が検討されることになりました。
この改正が行なわれると、これまで輸出入の際に国の許可が必要だった野生生物や、それを材料とした商品が、一定数以下の少量(例えば、旅行者がお土産として持ち込む場合など)であれば、国の許可なしで輸出入できるようになるのだそうです。
これに対してトラフィックのスタッフの皆さんが今、野生生物の取引調査に取り組む立場から、政府に意見を述べようとしています。
これまで必要だった国の承認をなぜ不要にするのか。その結果、野生の動植物を危機にさらす可能性はないのか。また、ワシントン条約の理念に反することはないのか。詳細を調べ、きちんとした説明を求めるためです。
私は今回、スタッフの皆さんに指導していただきながら、その詳細を調べるお手伝いをさせてもらいました。同様のケースについて、日本国内だけでなく、海外ではどのような法令で対応しているのか、などの情報を集めるのです。
法科大学院を出た自分の経歴をめいっぱい活かし、がむしゃらに取り組んだ作業でしたが、このおかげで、海外旅行でお土産を購入する際には、野生生物の保護についてより考えなければ、と思うようになりました。
たくさんの方にそうした意識を持ってもらえるように、今後も活動に参加していきたいと思います。