歩いて思いをつなぐ ポーランド・ワルシャワより
2013/11/18
こちらで開かれている国連の温暖化会議(COP19)が始まって1週間。会議の前半が終了しました。
その週末の土曜日は、「グローバル・アクション・デー」です。温暖化防止を求めるイベントが世界各地で開かれます。
特にCOPの開催地では、目抜き通りから会場までマーチ(行進)が行なわれ、市民社会の声をCOPに集う世界のリーダーに届けることが毎年の慣例になっています。
NGOの参加者もスーツを脱ぎ捨て、会場を飛び出し、地元市民といっしょにマーチに参加します。
仮装やメッセージ、歌や踊りなど、思い思いの方法で温暖化防止の思いを表しながら、COPの会場である国立競技場までのおよそ4キロの道をゆっくりと歩きました。
今年のマーチでは、会議の直前に台風30号が直撃し、いまも救援活動が難航しているフィリピンへの思いを届ける連帯のマーチでもありました。
今回の会議の冒頭、フィリピン政府代表団の交渉官は、温暖化に懐疑の目を向けている人々に対し、海面上昇に苦しむ南太平洋の島国や、フィリピンの被災地の現場を見てほしい、そして、真剣に温暖化の防止に取り組んでほしい、と訴えました。
その訴えにワルシャワでの会議への多くの参加者が賛同し、マーチが生まれたのです。
フィリピンでは今も、1,130万人に及ぶ被災者の多くが、まだ野外での避難を余儀なくされています。
そして、世界のこうした気象の災害は、温暖化が進めばより深刻になる可能性が指摘されています。
今週、終盤を迎えるCOP19では、閣僚会合が開かれます。
ここに集まる各国首脳たちは、真に気候変動の脅威を未然に防ぐ決断を下せるのか。世界の人々が注目しています。(温暖化担当:小西)
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