COP20終幕へ 11日の「気候行動デー」
2014/12/13
ペルーのリマより、温暖化担当の山岸です。
国連の気候変動会議(COP20)も大詰めを迎えた11日、会場では「気候行動デー」を記念した「気候行動ダイアローグ(対話)」という会合が開かれました。
会合には、国連事務総長、IPCC議長、ペルー大統領などの要が登壇。
また、昨年のCOP19で気候変動に果たす役割が注目され始めた先住民、女性、NGO、自治体、産業界、金融業界の代表など、基本的に各国の政府代表が交渉するCOPでは、なかなか意見を発表できない立場の人たちがスピーチを行ないました。
特に、経済活動を脅かす気候変動を防ぐため、設備投資や融資対象を化石燃料から再生可能エネルギーに転換し、低炭素経済への移行を進めようとしている、産業界や金融機関の発表は注目を集めていました。
主だったスピーチの言葉をご紹介しましょう。
「我々は皆、宇宙船地球号に乗っており、一つしかないこの船を倫理的に操縦しなければならない」(ラジェンドラ・パチャウリIPCC議長)
「ペルーは気候変動の分野で世界を先導する役割を果たす。GCF(緑の気候基金)を資金で満たすこと、2015パリ合意に向かう道を開くことをリマの成果にしたい」(オジャンタ・ウマラ ペルー共和国大統領)
「ナスカの地上絵が高い山から見下ろせばわかるように描かれたように、われわれは次世代から現在を見て、未来の社会を設計しなければならない」(アル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領)
「今日は気候行動デーだが、来年は気候行動年に、21世紀は気候行動世紀になるだろう」(クリスチアーナ・フィゲレス国連気候変動枠組条約事務局長)
このダイアローグは、アル・ゴアの次の言葉で閉会しました。
「2014年12月14日は、2015年にパリで描く絵の下絵が完成する日になるだろう」
1日から始まったCOP20も、いよいよ終幕です。