ネパールの人たちを支えましょう
2015/05/01
4月25日、ヒマラヤ山麓の国、ネパールで大規模な地震が起こりました。
報道によれば死者は1万人に上る可能性もあるとのこと。山間部での被害などがくわしくわからない中、国内でも大きな混乱が起きているようです。
ネパールは、私たちWWFにとっても、長年活動を続けてきた大切なフィールドが数多くある国の一つです。
ヒマラヤ南麓に広がる、テライ・アークと呼ばれる丈の高い草原には、ベンガルトラやインドサイなど、多くの希少な野生動物が生息し、また世界最高峰の高山帯にも、他には類を見ない自然が息づいています。
ネパール各地では実際、そうした貴重な自然環境を守るため、100人にのぼるWWFのスタッフたちが、日々の活動を続けていました。
今回の震災では、WWFのスタッフは全員無事が確認でき、各地の活動拠点も最小限の被害でとどまったようだとのことです。
しかし、報道されているように、今も現地では余震が続き、人々は屋外で寝泊りすることを強いられ、広い地域で停電が続いているといいます。給水や、衛生状態も心配されます。
WWFネパールでは当面、全てのオフィスを閉鎖して活動を休止し、地元地域や家族のことに専念することにしました。
私たちWWFは残念ながら、人道支援のための活動を行なっておらず、そのためのノウハウも持っていないため、ネパール被災地向けの募金活動等は予定していません。
ですがせめて、ネパールで働く同じWWFの仲間たちを支えようと、日本の事務局でもスタッフでカンパを募ることにしました。
私自身も東北出身なのですが、思えば、3.11の大震災の時にも、世界各国のWWFのスタッフたちが、支援と、たくさんの励ましの声を届けてくれました。
一日も早く、日常の暮らしが戻り、保護活動が再開できるように、今度は私たちにできることをしたいと思っています。
さまざまな団体や機関が、ネパール支援の取り組みを行なっています。皆さまにもぜひ、ネパールの人たちを支えていただければと思います。(自然保護室長:東梅貞義)