ワルシャワより 国連の気候変動会議が始まりました


温暖化担当の小西です。
昨日、国連気候変動会議(COP19)が開かれる、ポーランドの首都ワルシャワに到着しました。

搭乗機がワルシャワ・フレデリック・ショパン空港に到着すると、客室乗務員はこの日の気温が15度であること告げました。

ワルシャワの緯度はロンドンやベルリンと同じくらいで、日本と比較すると、北海道を超え、樺太の北部にあたります。

そのため、例年の11月の平均最高気温は5度。つまり、今年の11月は、平均気温を10度も上回っていることになります。

5年前にこの国第3の都市ポズナニで開催されたCOP14のときのように、しっかり防寒対策をして臨んだワルシャワでしたが、小春日和のようなあたたかさに迎えられました。

参加登録をするために、さっそく会場に向かうと、まだ街路樹の葉は残り、緑地の草も緑で、季節はずれのタンポポまで咲いていました。

開催地に着いて真っ先にすることは、会場での参加登録です。

COP19の会場となる国立競技場は、市内を貫流するヴィスワ川のほとりにあります。長い橋を歩いて渡ると、美しい彫刻のような欄干にかけられたたくさんの鍵が目に止まりました。

パリのセーヌ川に架かる橋などでも見られる南京錠。恋人たちが永遠の愛を誓って、2人の名を刻んだ南京錠を欄干にかける願かけです。

この国でも、誰もがささやかな幸せを願い、懸命に生きていることを思い、ほほえまずにはいられませんでした。

気候変動との闘いは、すべての人がしあわせに生きる基盤である気候を守ることなのだと、橋に結ばれた無数の小さな鍵が教えてくれたような気がします。

その気候の未来を左右するCOP19が11日からいよいよ始まります。また会議の様子をお知らせしたいと思います。

COP19の会場になっている国立競技場。

ワルシャワ市内でよく目にする太陽光発電による電動アシスト自転車と自転車優先路線

同じく市内で進む街頭をLED電球に換える作業

 

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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