ペルー、リマにて。南米最大の気候マーチ
2014/12/12
国連の気候変動会議(COP20)が開かれているペルーのリマより、温暖化担当の山岸です。
12月10日は、世界人権デー。1948年、国連で世界人権宣言が採択された記念すべき日です。
この日を含む1週間は日本でも人権週間に指定されていますが、COP20の開催地、リマでは「ピープルズ・サミット」という行事が行なわれています。
世界各国で被害が広がり、深刻化するにともない、地球温暖化は環境問題にとどまらず、人権問題としてもとらえられるようになりました。
そのため、人権保護活動に取り組む世界の250のNGOと国連人権理事会の76人の委員が、この日に合わせて、気候変動の国際交渉に人権問題を反映させるよう求めたと報じられています。
そして、ここリマでは、南米最大の規模となる「気候マーチ(行進)」が行なわれました。
ペルー全土、そして南米各国からもリマに駆けつけた市民はおよそ1万5,000人。世界中の市民団体のメンバーたちも会場の外へと飛び出し、明るい太陽の下、マーチに加わりました。
多くの参加者は温暖化防止を求めるメッセージを文字や絵、衣装やオブジェなどで表現しています。
その後、先住民のグループに先導されてゆっくり歩き始めると、「今こそ行動しよう」、「再生可能エネルギー100%の未来を」などと声を合わせて唱和し、あるいは楽器を奏で、楽しく歌い、踊りながら、およそ2時間をかけて中心市街地を練り歩きました。
科学者は気候変動に関する最新の研究成果を示し、世界の市民は行進でその防止を求める意志を表明しました。
会場に到着した各国の環境大臣たちは、この声を受け止め、来年のパリ合意に向けて道をつけることが求められています。