モロッコ・マラケシュより!COP22が始まります


温暖化担当の小西です。
気候変動に関する国連会議COP22に参加するために、モロッコのマラケシュに来ました。

マラケシュはモロッコ北西部、標高450mの高地にある古都で、赤茶けた土色の家々の立ち並ぶエキゾチックなアラブの街並みに彩られています。

温暖化防止に向けた世界の新しい約束「パリ協定」の、記念すべき第一回目の会議も同時に開かれる今回のCOP22には、40か国以上から集まった100人近いWWFスタッフも参加します。

今日はさっそく、そのメンバーを集めた内部会議が開かれました。

アフリカで開催される今回の会議には、モロッコやマダガスカル、ウガンダ、そしてアラブ諸国などの地域から仲間たちが数多く参加しています。

いまだ貧困に苦しみ、人口増加が続くアフリカ諸国では、まだまだエネルギーが必要。

そのアフリカで太陽光発電が急増し、人々のニーズに応えつつあることが、ウガンダのスタッフから報告されました。

途上国が先進国のような化石燃料に依存した開発ではなく、最初から炭素を出さないエネルギー開発を進めているのです!

ウガンダ出身のスタッフが太陽光発電の急増について発表

これこそまさに「カエル飛び式」開発!

昨年のCOP21で、アフリカ諸国は、再生可能エネルギーを2020年までに現在の倍にする「アフリカ再生可能エネルギーイニシアチブ」を立ち上げましたが、その計画は着実に進んでいます。

しかも、彼は次のように言いました「これは気候変動対策のためだけではない、太陽光が経済的だから普及しているのだ」。

日本から遠く離れたアフリカでも仲間たちが同じ志を持って頑張っていることを知って、改めて感動しました!

WWFの内部会議。事前に綿密に各国の最新政治状況などを分析しながら、今回のCOPに臨む戦略をたて、温暖化対策の国際交渉において最大限の着地点を目指します

さあ、いよいよCOP22が始まります。

私たちも一丸となって、「パリ協定」を前に進める力となるように頑張ります!応援してくださいね!

関連情報

マラケシュでは馬車も公共交通機関のひとつ。バスやタクシーと同じように馬車スタンドもあります。中央のCOP22の赤い幟は町中に立てられていて「行動しよう」と呼びかけています

現地より動画配信中!

COP22会場より、WWFジャパンのスタッフが現地の様子をお届けしています。

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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