記憶に残る授業-ユキヒョウを学ぶ
2023/11/21
10月23日の世界ユキヒョウの日に、WWFインドの西ヒマラヤ・フィールドチームと地元ラダックの2つのNPOが共同で大学生向けの講義とフィールドトレッキングを行ないました。
2日間にわたる特別授業の初日は、座学。インドに数百頭生息すると推定されているユキヒョウやその獲物となるブルーシープ、アルガリなどの野生動物とその保全活動について、専門家が解説しました。
2日目、いよいよフィールドへ!ラダックの大学2校から参加した100名を超える学生たちは、ラダックの中心地レーから南西へ広がるへミス国立公園に接するユキヒョウの生息地を実際に歩き、動物たちの痕跡を探しました。このエリアは、ユキヒョウの生息密度が高いと言われています。
私がラダックでフィールド視察をした際にもユキヒョウやアカギツネのフン、食べられた草食動物の骨など様々な野生動物の残した「印」を見つけました。実際に姿を見ることはできなくても、確かにこの場所にユキヒョウがいたんだ、そう感じることができました。
参加した大学生たちもきっと同じ感覚を持ったはずです。そして、保全の最前線で汗を流す人たちから話しを聞き、一緒にユキヒョウが通った場所を歩く。そんな特別な体験は、彼らにとって忘れ難い授業になったことでしょう。
写真の中の大学生の真剣なまなざしに、数年後にこの中から次の仲間が現われるかもしれない、そんな期待を抱きました(野生生物グループ 若尾)。