COP22閉幕 本格的に動き出したパリ協定
2016/11/19
アフリカ、モロッコのマラケシュより温暖化・エネルギー担当の山岸です。
こちらで開かれていた国連気候変動会議COP22が先ほど終了しました。
結果としては、2018年に向けたパリ協定のルールブック作りを、なんとかスタートさせることができました。
詳しくは、報告をお読みただければと思いますが、ひとまずは順調な成果を挙げたと言えます。
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特に、この会議では、「パリ協定」のもと、各国の温室効果ガスの削減目標の見直しに向けた「2018年の促進的対話」の準備を開始することが決まりました。
「パリ協定」が本当に今後、世界の温暖化防止の役に立つものになるのか。
それを左右するこの重要な論点については、私たちWWFを含め、NGOが一丸となって、各国政府に水面下で懸命に働き掛けた結果でもあるので、個人的にもほっとしています。
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閉会式でスピーチする次回COP23のホスト国フィジーの代表。米大統領選の選挙の結果もCOP22の参加者には衝撃でしたが、交渉自体は影響を受けることなく淡々と行なわれました。
もっとも、いくつかの点では、最後まで交渉が難航し、今回もしっかり(?)会議は深夜まで継続。
「パリ協定のルールブック作りの期限を2018年とすることは、かなり早い段階で大筋合意ができているから、そんなに揉めないだろうし、予定通りに終わるかもな」などという、私の甘い予想(期待)は裏切られる結果になりました。
それでも、COP22で無事に今回の合意ができたことは、世界が、そしてパリ協定という巨大な仕組みが、着実に動き始めていることを感じさせるものでした。
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気候変動の脅威にさらされる南太平洋の島々。次回のCOP23はドイツでの開催ですが、ホスト国はこの島々よりフィジーが選ばれることになりました。
2週間にわたり、現地からの報告をお届けいたしました。
ご関心を持って見守ってくださった皆さまに、心よりお礼を申し上げます。
ここで感じた世界の風を国内にも伝えて、日本の温暖化防止がさらに加速するように、また帰国したら頑張っていきたいと思います。
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関連情報
現地より動画配信中!
COP22会場より、WWFジャパンのスタッフが現地の様子をお届けしています。