温暖化をめぐる国際交渉の現状は?事務局での懇談会
2012/04/27
草刈です。
先日の夜、事務局の会議室でWWFの役員懇談会を開きました。
これは、各分野の専門家であり、同時にWWFを理事や評議員という役員の立場から、活動にご協力・ご支援くださっている方に講師になっていただき、事務局スタッフと交流する機会として、定期的に行なっているものです。
今回お話しくださったのは、国際環境法の専門家で、環境を保全するさまざまなルールを法律学の立場から研究されている、名古屋大学の高村ゆかり先生です。
高村先生は、温暖化をめぐる国際交渉についても深い見識をお持ちで、WWFがメディア向けに開催している勉強会「スクール・ドーハ」でも、たびたび講師をつとめていただいています。
懇談会でも、昨年末に南アフリカで開催された国連の温暖化防止会議「COP17」ダーバン会議の概要と評価、課題について、これまでの議論の経緯を振り返りながら、お話しいただきました。
さらに、増大している途上国からのCO2排出量には、先進国で消費されるモノを生産するために排出されている量が少なからず含まれていること。これを計測することの難しさや、その責任の所在を追及することの困難についても、分かりやすく解説してくださいました。
気候変動条約の会議で、NGOの活動に接するたびに、WWFという国際的な自然保護団体が交渉の場面でリーダーシップを取り活躍している、とエールを送ってくださった高村先生。日本国内でも、社会を代表する一つの立場として、NGOが積極的に活動することが大事だと話されていました。
参加していたスタッフや役員の方々の間からも活発な質問があがり、日常的に目にする報道などではなかなか知ることのできない、国際交渉の側面に触れることができました。
こうした懇談会を含めさまざまな機会を使って、事務局としても活動のレベルアップを図ってゆかねばと思います!