こんな場所にもドローンが!?自然保護のフィールドで活躍中
2015/05/20
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
最近、とかく話題になっているドローン。
とんでもない場所にも姿を現し、墜落して問題に、というニュースが相次いでいます。
「空」という、ルールに乏しい広い場所を動き回り、しかも搭載したカメラが「目」の役目を果たすこのドローンが、さまざまな可能性を持つことは、よくも悪くも注目に値するといえそうです。
実はこのドローン、海外では自然保護活動のフィールドでも使われています。
先日、WWFロシアの仲間たちから、こんな動画をもらいました。極東ロシアの湿原に生息するコウノトリを、ドローンを使って調査しているものです。
コウノトリは高い木や電柱の上に巣をかけますが、その様子を観察するため、ドローンが使われているのです。
送られてきた動画は、繁殖期が終わった後の試験飛行の様子らしく、コウノトリの姿はありませんでしたが、人が実際に登って巣に接近したりせず、それでいて地上からでは観察できないヒナの数が確認できるのは、大きな利点です。
今後、卵やヒナの姿が見ることができるかもしれません。
一方、インドネシアでは、もっと厳しい状況の中で、ドローンが活躍しています。
破壊的な森林伐採が行なわれている現場に、空から接近し、その様子を撮影しているのです。
こうした場所では、伐採企業の警備員などが立ち入りを阻んでおり、保護側の人たちが危険なトラブルに巻き込まれることもあります。
そのため、ドローンを使った破壊の監視が、一つの有効な手段になっているのです。
道具はその使い方によって、黒にもなれば、白にもなります。
興味本位にかられて、町の狭い空を飛び回るのは言語道断ですが、鳥たちのいとなみを見守り、森の破壊を食い止める一助となるならば、ドローンもその力を発揮する甲斐があるといえるかもしれません。(自然保護室:川江)