【インドネシア】スマトラ島で子どもたちと共に自然と共生する未来へ
2024/04/25
BASAMOプロジェクト:地域コミュニティと子どもたちが手を取り合って
インドネシア・スマトラ島のリアウ州で起きている、環境的、社会的事態に対処するため、WWFジャパンとインドネシアは子ども支援専門の国際NGOであるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン及びインドネシアと協力し、「BASAMO(バサモ)」(地方語のムラユ語で「一緒に」という意味)という共同プロジェクトを、2023年12月から約1年半の予定で、試験的に展開しています。
関連情報
環境保全と子どもの人権:インドネシアにおいてセーブ・ザ・チルドレンと連携プロジェクトが始動しました(2023年12月22日)
https://www.wwf.or.jp/activities/activity/5514.html
このプロジェクトでは、環境教育と子どもの保護、また持続可能な生計の構築を通じて、子どもたちとその家族の生活を支援すること、および地域の自然環境を保全することを目的としています。
これまでの取り組み:
・子どもの権利に関する状況分析:地域の子どもたちの生活状況や、教育、暴力や搾取などに関する実態調査を通じて、具体的な課題の特定に向けた準備を開始しました。
・環境教育:地域学校や行政当局と協議を重ね、「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development[ESD])」への理解を深め、その推進に向けた準備作業を実施しました。また、ESDの評価ツール開発にも取り組みました。
・持続可能な農業・生計向上:地域ステークホルダーとの会合を重ね、プロジェクトの目的や取り組みを共有しました。また、農民グループの特定や、今後の活動計画の策定、金融リテラシーの教育コンテンツの見直しなどを行いました。
・プロジェクト運営: WWFチームと地域コミュニティとの協力体制の強化、地域関係者を巻き込む運営体制の構築について、共通理解を深めました。
BASAMOプロジェクトの初期段階では、自治体、教育関係者、そしてコミュニティの協力を得て、プロジェクトの目的や取り組みに関する認識を深めるためのキックオフ会議を積極的に実施しました。
これら会議を通じて、地域社会における環境保全への意識が向上し、子どもたちの間にも環境問題に対する関心が芽生え始めることに大きな期待を寄せています。
今回のプロジェクトは試験的な位置づけにありますが、1年半のプロジェクト活動を通じて得られる成果や学びをもとに、2025年以降の支援活動をより戦略的で効果的なものにすることを目指しています。
インドネシアの豊かな生物多様性を守りつつ、持続可能な生計を支え、子どもたちの権利を保護するこの新しい取り組みに向けて、引き続き皆様からのあたたかいご関心とご支援をお願いいたします。