飛べないかも? いや飛べるカモ
2014/07/19
昨年から準備が進められてきた、南米のチリと日本のWWFが共同で取り組むプロジェクトが、いよいよ始まりました。
フィールドは、太平洋を隔てた日本の対岸(?)チリ南部の海。マゼランペンギンやオットセイ、ウミカワウソ、大小の鯨類などが数多く生息する豊かな海の自然です。
プロジェクトの概要と、この自然がどう日本にかかわっているかについては、ぜひこちらのページを見ていただきたいのですが、それとは別に、今日はひとつチリから届いた写真をご紹介します。
カモ、です。来たのは写真だけで情報なし。
何だか地味な... と思い調べてみると、Flying steamerduck=トビフナガモと分かりました。steamerとは汽船のことだから「汽船ガモ」ということでしょうか。
フナガモ属は、南米大陸の南部沿岸とフォークランド諸島に4種が分布し、飛翔力を失った、つまり、飛ぶのをやめてしまったカモのグループらしい。いずれも潜水が得意で、海底の小動物などを食べています。
が、1種だけ、このトビフナガモは飛べるのだそうです。飛べないカモだからフナガモにしたが、これは飛べるフナガモだったので「飛び」フナガモにした、と。なんだかややこしいですが。
チリ南部の海にはこのトビフナガモのほか、オオフナガモという飛べない大型のフナガモも生息していますが、もしかしたら、このフナガモたち、海があまりに豊かなので、飛ぶのをやめてしまったのかも(?)しれません。
いずれにせよ、このチリ南部の海を代表する、ユニークな生きものの一種であることは間違いなさそうです。
*ご支援キャンペーンは終了いたしました。ご賛同いただき、ありがとうございました。