本日、7月29日は「世界トラの日(world tiger day)」です
2017/07/29
世界にトラが何種いるかご存知でしょうか?
シベリアトラやベンガルトラ、中には、スマトラトラ、インドシナトラといった名前を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実はトラは1種しかいません。
上の名前はいずれも「亜種」という、1種の動植物をさらに細かく分けた分類で、種としてはあくまでトラは1種です。
ですが、生息する地域などで分けられるこの亜種は、野生生物の保護を考える時、とても重要な視点になります。
たとえば、野生のトラは世界に約3,000頭とされていますが、生息地の全てに均等にいるわけではありません。
近年の調査では、ロシアやインドでは増えている一方、インドシナ諸国やスマトラでは森の消失と共に減少が懸念されています。
このまま行けば、トラという動物はロシアやインド以外の地域では絶滅してしまうかもしれない。それでは十分な保護とはいえません。
「亜種」の絶滅はまさに、特定の場所からその動物が完全に姿を消す事実を示すものなのです。
現に、20世紀の100年間で、トラの9亜種のうち3亜種が絶滅してしまいました。
そんな中、トラの生息国の代表たちが2010年の7月29日、野生のトラを守り、その数を「倍にしよう」と宣言しました。
これはWWFなどの働きかけで1994年に発足した「グローバル・タイガー・フォーラム」という国際会議で宣言されたものです。
以来この日は、世界でトラの保護を考える「トラの日(world tiger day)」となりました。
今、私たちがインドネシアやロシアの仲間たちと取り組んでいる活動現場にも、トラは生き残っています。
トラの森と日本の暮らしが確かに結びついていることを、今日この日、皆さんにもぜひ思い起こしていただければと思います。(広報担当 三間)