[COP10関連] 久米島の自然と、島をあげての保全活動をアピール


自然保護室の安村です。
COP10の会議場に隣接した、生物多様性交流フェアの沖縄県ブースで、今日イベントが開かれ、久米島町の大田副町長が、島の豊かな自然とサンゴ礁を脅かす赤土問題の状況、そして、自然を守るための地域活動について、スピーチをしました。

久米島は多くの固有種や貴重な野生動植物が生息する、自然豊かな島。海には、発達したサンゴ礁が見られ、「日本の渚百選」にも選ばれたいくつもの美しい海浜が広がります。

また、イベントでは、WWFが代表をつとめる「久米島応援プロジェクト」が映像制作で協力した、久米島沖のサンゴの大群集の水中映像も放映されました。これは、今年5月にメディアで広く報道されて以来、全国的にも話題になったサンゴの映像です。

大田副町長は、「久米島は、生物多様性の観点からも貴重な島であり、たくさんの宝があることは、島に住む我々にとっての誇りです」と述べる一方、それを保全することの重要さと、自らの責任についても語り、「地元での保全意識を、さらに向上させたい」とスピーチをしめくくられました。

イベントとしては、小さな規模でしたが、久米島の副町長がCOP10が開かれている名古屋に自ら足を運び、久米島のすばらしさを伝えたことは、島の人たちの保全に向けた心意気を示すものです。

これからの久米島の生物多様性保全が、この名古屋を期にさらに進むことを期待したいと思います。

 

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自然保護室長(淡水・リーダー開発・PSP)
安村 茂樹

修士(生物化学・早稲田大学)
サンゴ礁センター駐在時に地域住民主体の環境調査を立ち上げ(現在も石垣島、久米島で継続中)。南西諸島域にて、多分野の研究者と協働した野生生物有害化学物質汚染調査、生物多様性評価調査を指揮。GIS手法を用いた保全重要域図は生物多様性条約で示されたEBSAに、野外調査ではオキナワトゲネズミ再発見や久米島沖のサンゴ大群集発見に寄与。UNEP/GEF黄海プロジェクトと連携した日中韓湿地保全活動をリードし、2020年より緊急支援や淡水・教育活動に関わる部門を統括。

沖縄のサンゴ礁と森、中国・韓国の干潟の保全に従事。国際会議でサイドイベント主催やロビー活動をする機会をいただきました。国際、環境、NGO-この3ワードが合わさるWWFで、何をすべきか考え、その仕事の醍醐味を実感し、行動する。そんな機会を一人でも多くのスタッフに提供したいです。晴れの日に気が向いたら、自転車で通勤し、休みは、川でカヌー漕いでいます。

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生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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