温暖化防止に向け進展あり!!COP16終了


温暖化担当の池原です。
メキシコ・カンクンで開かれていた国連温暖化防止会議(COP16)が終了し、「カンクン合意」が成立しました。

この合意は、会議の2つの作業部会(AWG)それぞれで議論してきた内容を多くを反映・採択したもので、特に、排出量削減と資金に関するMRV(測定・報告・検証)や、適応、資金(新しい「グリーン気候基金」の設立)、REDD+等の分野について、進展をもたらすものとなりました。

もちろん、各国にとっても、WWFにとっても、完全に満足できる内容ではありませんでしたが、「2011年の南アフリカでのCOP17へ向けての必要なステップ」となったことは確実!

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何より、2009年のコペンハーゲン会議での残念な結果以降、国連での会議が失いつつあった「自信」と、傷ついてしまった国々の間の「信頼」を回復させる、大きな力となりました。

私たちも正直言って、終了2日前までの時点では、ここまでの合意文書がまとまるとは想像していませんでした。

無論、京都議定書に続く包括的な枠組みができたわけではないので、まだまだやるべきことは残っていますが、久々に、温暖化の国際会議が勝ち取った確かな前進。これを来年の南アフリカへ向けて、育ててゆかねば!と思っています。

 

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気候エネルギー・海洋水産室 気候変動・エネルギーグループ
池原 庸介

修士(応用化学、環境マネジメント)
自動車メーカーで環境関連業務に従事した後、英エディンバラ大学大学院で気候変動の研究に従事。2008年にWWF入局。Science Based Targets(SBT)や企業の温暖化対策ランキングプロジェクトなどを通じ、企業の気候変動戦略・目標の策定を支援。公害防止管理者(大気一種)。グリーン電力証書制度 諮問委員。法政大学人間環境学部 非常勤講師

1990年代に環境問題と出会って以来、仕事や研究で環境に携わってきました。気候変動は、人間の暮らしにも生物多様性にも様々な影響を及ぼす世界共通の問題です。企業と協働しながら、脱炭素社会の実現に取り組んでいきたいと考えています。

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