ハトたちの飛ぶ空をもう一度!


ニュージーランドから面白い話題が入ってきました。
先週から今週末にかけて、ニュージーランドの全国で「ハトを数えよう!」という調査イベントが行なわれている、というのです。

「Great Kererū Count(GKC)」という名のこのイベントで、調査の対象となるのは、ニュージーランドバトという、同国固有の大型のハト。

マオリ族の言葉で「Kererū(ケレル)」と呼ばれ、世界に367種が生息するハト類中、ニュージーランドの南北本島に生息する、唯一の野生のハトとしても知られています。

このハトは、主食である森の木の実の種をフンと共に排出して、その発芽を助けるため、「空の庭師」とも呼ばれるとのこと。

そのため今年、ウェリントン市では、市議会が寄付した500種にのぼる在来種の実のなる植物を、市民が手ずから植えてハトたちにプレゼントしたそうです。

GreatKererūCount(GKC)のウェブサイト(https://www.greatkererucount.nz/)

そんな人々にも愛され、豊かな森の自然のシンボルともされているこのハトを、全国で!学校で、町中で、公園で、見つけて数えて情報を集めよう!というのが今回のイベント。

集められた情報は、地域ごとの個体数の調査に供され、生息地として重要な森の保全に役立てられるそうです。

ニュージーランドバトは今のところ、絶滅の危機にあるわけではありませんが、かつてはどこでも見ることのできた100羽以上の群が飛ぶ姿は、今では見られなくなってしまいました。

同ウェブサイトより。昨年はこのイベントで約1万2,000羽のハトがカウントされました。

そうした中で始まったのが、WWFニュージーランドやビクトリア大学、ウェリントン市議会などが手掛けるこのイベントです。

「たくさんのハトの飛ぶ空をもう一度取り戻そう!」という、気持ちに支えられたこの催しが大成功し、ハトとニュージーランドの森の未来を継いでくれることを願っています。(広報担当 三間)

関連情報

WWFニュージーランドも取り組みをリードしています。

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自然保護室(コンサベーションコミュニケーション グループ長)
三間 淳吉

学士(芸術学)。事務局でのボランティアを経て、1997年から広報スタッフとして活動に参加。国内外の環境問題と、保全活動の動向・変遷を追いつつ、各種出版物、ウェブサイト、SNSなどの編集や制作、運用管理を担当。これまで100種以上の世界の絶滅危惧種について記事を執筆。「人と自然のかかわり方」の探求は、ライフワークの一つ。

虫や鳥、魚たちの姿を追って45年。生きものの魅力に触れたことがきっかけで、気が付けばこの30年は、環境問題を追いかけていました。自然を壊すのは人。守ろうとするのも人。生きものたちの生きざまに学びながら、謙虚な気持ちで自然を未来に引き継いでいきたいと願っています。

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