森林を「管理」する?FSC森林サミット報告


森林担当の古澤です。
先月開催された「FSC森林サミット in 山梨」の参加報告をアップしました。
皆さん、スーパーや街中で「FSC」のマークのついている紙や木材製品を見たことありませんか?

FSCというのは、Forest Stewardship Counci(森林管理協議会)という独立した第三者機関。生態系や地域社会に適切に配慮した「森林の管理」がなされているか、木材の生産や加工、流通を審査・認証する「森林認証制度」を推進しています。

つまりこの制度は、「森を守りながら、木を上手に使っていく」ために考え出された工夫というわけ。

「森林を管理する」ってあまり聞き慣れないようにも思いますが、森の恵みである木は全て生き物。
きちんと間伐や手入れなどの管理を行なえば、ずっと先の未来にも、再生可能な自然資源として使い続けていくことができるのです。

今回のサミットはそんなFSCの取り組みを発表する、大きな場となりました。
2日目には、山梨のFSC森林認証を取得した県有林の見学会も行なわれ、林道を歩きながら、実際に森林管理を担当している森のプロや認証の審査官から、どんな計画を立て、管理を行なっているかを聞くことができました。

熱心な参加者からの質問があまりに多く、林道から森にまで入って説明してもらったので、時間内に目標地点まで歩き着くことができず(笑)、それはそれで残念でしたが、森林管理の奥深さを堪能できました。

消費者がFSCマークのついた製品を選んで購入することは、環境への配慮が十分ではない製品を、間接的に市場から排除することにもつながります。皆さんも、意外と身近な「FSCマーク」、探して見てください!

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FSC認証の商品(C)浜松市

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FSC取得県有林見学(C)浜松市

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自然保護室(森林グループ所兼 マーケットグループ長)
古澤 千明

大学卒業後、民間金融企業での勤務を経てWWFジャパンに入局。2010年より主に東南アジアの森林保全プロジェクトを担当。インドネシアやメコン地域などのWWFオフィスとも連携しながら、森林減少の要因となっている農林産物の生産について、関係企業に生産現場の課題を伝えたり、調達改善のための支援に取り組む。2021年からは、マーケットグループ長も兼任し、森林保全の枠を越えて企業のサステナビリティの向上に努める。

幼いころから自然や生き物への興味はありましたが、WWFとの出会いは偶然でした。自然科学や生物のスペシャリストではない自分だからこそ、得られる理解・賛同もあると信じつつ、そうは言っても日々勉強です。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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