2人に1人が「生物多様性」という言葉を知っている!
2012/08/08
草刈です。
環境問題に関する世論調査の結果が公開されました。世論調査とは、内閣府大臣官房政府広報室が行なっているもので、生活のさまざまなバロメーターの一つとされています。
今回の世論調査のテーマは二つあります。
1)循環型社会に関する意識調査(11項目)
2)自然共生社会に関する意識(9項目)
自然共生社会についての調査結果を見ると、全般的に2009年と2012年に意識の高まりが見て取れます。おそらく、2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が、日本で開催された効果だと思われます。
「生物多様性」という言葉の認知度については「言葉の意味を知っている」が12.8%から19.4%にアップしました。また「意味は知らないが言葉を聞いたことがある」は、23.6%から36.3%にアップ。つまり、55.7%の人が生物多様性の言葉を知っていることになります。すごいですね!
一方、COP10で合意された「愛知目標」の認知度は「内容を知っている」が3.9%。「聞いたことがある」は14.4%でした。81.7%の人は全く知らないのです。
また「自然に対する関心」の結果について、「非常に関心がある」は、2009年は35.2%だったのに対して、2012年は、29.5%で5.7ポイントダウンしました。これはきっと東北大震災が起きたため、関心がそちらに向いた影響と思いますね。
一つ心配なのは、外来生物の世論調査と同様、30~39歳の世代の意識が低いこと。働き盛りの人々は、自然や生物多様性どころではないということでしょうか?
環境省の記者発表では、今回の世論調査の結果を、生物多様性の主流化に活用するとしています。
私たちとしても、今後の自然保護、生物多様性の取り組みの際の重要な参考にしてゆきたいと思います。