この夏、福島の干潟を訪ねてみませんか?


自然保護室の前川です。
東日本大震災から4年の月日が経ちました。

被災地の自然はどう変わったのでしょうか。人々の暮らしはどう変化したのでしょうか。

そんな現場を、この夏、体験してみませんか?

津波による大きな被害を受けた、福島県相馬市の松川浦は、かつては「小松島」とも称された風光明媚な景観と、豊かな海の幸で知られ、観光業が栄えてきた場所です。

海辺の湿地の生物多様性では、あの尾瀬が原にも匹敵するほど豊かだとされてきました。

しかしながら、震災により自然環境は一変。

さらに福島第一原子力発電所の事故により、水産業も大きな打撃を受け、地域はいまだ震災前の状況とはほど遠いのが現状です。

「失われて初めて、その価値に気付く」ということがありますが、松川浦に寄り添って暮らしてきた皆さんも、同じような感覚を抱かれたかもしれません。

震災後の松川浦

浦内には大小の島々が点在します。

今、旅館組合や漁業協同組合の皆さんは、地元のNPOとともに、松川浦の自然の豊かさに改めて目を向け、その魅力を再発見する道を歩み始めています。

各地のエコツアーの先進事例を視察したり、大学の研究者から講義を受けたり、私たちWWFも「暮らしと自然の復興プロジェクト」を通じて得た知見を紹介し、会合に出席して意見交換をするなど、ささやかながらそのお手伝いをしてきました。

そして、この夏、ついに正式なエコツアーが実施されることになったのです。

エコツアー検討に向けた現地視察会の様子

松川浦では、これまで試験的なツアーは行なってきましたが、本格的なエコツアーはこれが最初です。

復興に向けた地域の意気込みを、感じる貴重な機会にもなると思いますので、干潟のような海辺の自然に馴染みのある方も、ない方も、これを機会にぜひ、夏の松川浦を訪ねてみてください。

夜間プログラムのナイトフィッシュでは何がとれるでしょうか?

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自然保護室(海洋水産 グループ長)
前川 聡

修士(動物学・北海道大学)
渡り性水鳥の全国調査および国際保全プログラムのコーディネーター業務、WWFサンゴ礁保護研究センター(沖縄県石垣島)での住民参加型の環境調査および普及啓発業務、海洋保護区の設定および管理状況の評価業務等に従事後、2011年より東日本大震災復興支援プロジェクトと水産エコラベルの普及および取得支援に携わる。養殖業成長産業化推進協議会委員。

日本各地の漁師町を訪ねては、持続的な養殖や漁業の推進のために関係者の方々と話し合いをしています。道すがら、普段はなかなか見ることができない風景や鳥を見つけては、一人ほくそえんでいます。もちろん、新鮮な魚介とお酒も! 健康診断の数値が気になるAround Fifty

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