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【動画あり】COP24 12月4日「パリ協定」ルールブックの完成に向けて


ポーランドで開かれている、国連の温暖化防止会議COP24の会場より小西です。

開幕3日目を迎えた会場では、各国による本格的な交渉がいよいよ始まりました。

会議の最大の目的は、地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定のルールを採択することにあります。

パリ協定の始動は2020年。
しかし、運用の詳細なルール(実施指針)はまだ決まっていません。

そのため、2年前のCOP22において、COP24で採択することを決定して以来、各国が時間をかけ、議論を重ねてきました。

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最大の論点は「差異化」の問題です。
京都議定書の時代には、歴史的な排出責任のある先進国と途上国の取り組みには明確な差を設けていました。時代が移り変わり、一部の途上国が急速に発展していることを受けて、パリ協定においては、世界のすべての国が温暖化対策に取り組むことに合意することができました。

画期的なパリ協定ではありますが、130か国を超える途上国の間には、まだまだ開発の程度に大きな差があります。そのため、すべての国に対して基本的には世界共通の対策を求めるのか、それとも開発段階に応じて差異化した運用にしていくのかという論点をめぐり、先進国と途上国が激しい議論を展開してきました。

この対立は、気候変動枠組条約ができた当初から続いてきた根源的な問題が、形を変えて現れていると言えます。

COP24の会議場。ルールブックの合意に向け、多岐にわたる複雑な議題を話し合う多くの会議が開かれ、火花を散らす交渉が展開されています。
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COP24の会議場。ルールブックの合意に向け、多岐にわたる複雑な議題を話し合う多くの会議が開かれ、火花を散らす交渉が展開されています。

パリ協定は、世界が一体となって気候変動に立ち向かうために、互いにぎりぎりの妥協を経て歩み寄ることで成立しました。いよいよパリ協定がスタートする2020年を前に、可能な限り、パリ協定に定められた原則が活かされる形で、運用ルールを決める必要があります。

パリ協定が掲げる目標を実現するためには、各国の温暖化対策を確実に進められる抜け穴のないルールにすることが必要です。
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パリ協定が掲げる目標を実現するためには、各国の温暖化対策を確実に進められる抜け穴のないルールにすることが必要です。

12月9日からは、12月14日の会議最終日の合意に向けて、閣僚級会合が始まります。各国の大臣たちが最後に政治的な判断を下して運用ルールに合意できるように、その交渉の土台となる文書を策定できるかどうかが、1週目の交渉の焦点です。
無駄にできる時間は一刻もありません。

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専門ディレクター(環境・エネルギー)
小西 雅子

博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。昭和女子大学特命教授、京都大学院特任教授兼務。
中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005 年に国際 NGO の WWF ジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び国内外の環境・エネルギー政策。2002 年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員なども務めている。著書『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波書店 2021)など多数。

世界197か国が温暖化対策を実施する!と決意して2015年に国連で合意された「パリ協定」の成立には感動しました!今や温暖化対策の担い手は各国政府だけではなく、企業や自治体・投資家・それに市民です。「変わる世の中」を応援することが好きな小西です♪

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