ヒョウのすむロシアの森とお菓子屋さんより
2011/05/11
※2023年6月26日をもって、WWFロシア(Vsemirnyi Fond Prirody)はWWFネットワークから離脱しました。
こんにちは!森林プログラムの古澤です。
先日、WWFジャパンから森林保全活動の支援を行なっている極東ロシアに行ってきました。
現地ではWWFロシアのスタッフと行動していたのですが、みんな日本の地震と津波による被害を心配してくれていて、原発や復興に向けた木材需要のことを気にかけていました。質問攻めにあって答えるのが大変でしたが、岐路に立つ日本の進路に、世界が注目していることを改めて実感しました。
とはいえ、今回のロシア行きの目的は、アムールヒョウとその生息地である森林を守る活動のため。
アムールヒョウは、広いロシアでも極東部のほんの一部の地域に、わずか40頭あまりしか生息していない絶滅のおそれの高い野生動物です。
そして、このアムールヒョウを絶滅から救うための鍵が、生息地である森を守ること。
現地の様子を説明してもらいながら、今後の活動に何が必要なのか、また課題についてWWFロシアのスタッフと話し合ってきました。
途中、WWFの支部もあるウラジオストックの街に寄ったのですが、アムールヒョウやシベリアトラ(アムールトラ)の像やそれをモチーフにした紋章などの装飾品をいたるところで目にしました。
WWFも地元の老舗お菓子メーカーにご協力いただき、商品の包装をヒョウ柄にしてもらったり、店内のインテリアで活動の紹介をしてくれているそうです!
この地域では、アムールヒョウやシベリアトラといった動物が、地域の自然を象徴する動物になっています。
自然が地域の人々の暮しや精神と、強く結び付いているんですね。日本も自然と人がうまく共存しながら歩んできた国の一つ。今後の再建を考える上でも、決して忘れてはならないことだと思います。
個体数わずか40頭といわれる、アムールヒョウの調査についてです。