新しいグローバル環境ラベル『WindMade』(ウィンドメイド)


皆さん、こんにちは。温暖化問題担当の池原です。
先日、良いニュースがありました。エネルギーの国際的な環境ラベル「WindMade」(ウィンドメイド)の認証を、日本の企業が初めて取得したのです。

この認証は、風力エネルギーを積極的に利用する企業や製品などを認定する世界初の消費者向け環境ラベル(エコラベル)で、WWFもその認証基準の策定などに参加してきました。風力発電をはじめ再生可能エネルギーの普及を後押しし、温暖化問題の解決に貢献することを目的としています。

このたび認証を取得したのは、愛媛県今治市のタオルメーカー「池内タオル株式会社」。1953年創業の今治タオルの老舗で、「風で織るタオル」のブランドで知られています。グリーン電力証書制度を活用し、年間の操業に必要な電力の100%を風力でまかなっています。

「WindMade」は、事務局がベルギーにあり、池内タオル様は申請のための書類を全て英語で準備する必要があるなど、担当者の方も大変苦労されたようですが、ご努力が報われ、晴れて認証がおりて本当によかったです。

電力消費大国の日本において、ハードルの高いWindMadeの認定企業が誕生した意義はとても高いといえます。

現在のところ、こうした企業・団体の認定が先行して走っていますが、まもなく、特定の製品に対する認定も始まる予定です。

そうなれば、この「WindMade」のラベルが、認証製品にも付けられ、消費者にも一目瞭然となりますので、誰でも再生可能エネルギーを積極的に利用している企業や製品を選び、応援できるようになります。

もしどこかで「WindMade」のラベルのついた商品を見かけたら、ぜひ手に取って観察してみてください。

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気候エネルギー・海洋水産室 気候変動・エネルギーグループ
池原 庸介

修士(応用化学、環境マネジメント)
自動車メーカーで環境関連業務に従事した後、英エディンバラ大学大学院で気候変動の研究に従事。2008年にWWF入局。Science Based Targets(SBT)や企業の温暖化対策ランキングプロジェクトなどを通じ、企業の気候変動戦略・目標の策定を支援。公害防止管理者(大気一種)。グリーン電力証書制度 諮問委員。法政大学人間環境学部 非常勤講師

1990年代に環境問題と出会って以来、仕事や研究で環境に携わってきました。気候変動は、人間の暮らしにも生物多様性にも様々な影響を及ぼす世界共通の問題です。企業と協働しながら、脱炭素社会の実現に取り組んでいきたいと考えています。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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