森の未来を新聞で!キリン・スクール・チャレンジ


森林担当の南です。
今日は、この間参加した「キリン・スクール・チャレンジ」のご報告です。

「キリン・スクール・チャレンジ」とは、中高生が「つながっている、わたしたちと世界」をテーマに地球と私たちの繋がりを一緒に考え、議論し、さらに同世代に伝えていく、というプロジェクトです。

こども国連環境会議推進協会とキリン株式会社の共同事業で、今回は「熱帯林」をテーマにするということで講師としてお呼びいただきました。

レクチャーの様子

参加者は中学1年生から高校3年生までの54名。

私からは、インドネシアの熱帯林が減少を続け動物たちが殺されていること、その原因は日本も大量に輸入しているノートやティッシュといった紙製品や、お菓子やインスタントラーメンに使われるパーム油の原料を生産するための大規模なプランテーション開発にあること、WWFでは解決に向けた方策の1つとしてFSC(R)やRSPOという認証制度を推進していること、などを紹介しました。

レクチャーを聞いた上で「未来新聞」を作る、というのがスクールチャレンジの課題なのですが、この未来新聞、実はとても大変な作業なんです。

新聞の設定は、10年後の2025年12月。

今から10年の間にどんな世界になっているのか、どんな技術進歩や行動変化があってそれがどう森林破壊防止に繋がったのか、想像力を総動員して考えなければ記事が書けません。

それでも皆、どうしたら森がなくならないか、動物が殺されないようにするにはどんな仕組みが必要なのか、とても深いところまで話し合っていて驚きの連続でした。

こうした経験を積んだ中高生の将来がとても楽しみになると共に、私自身も、企業だけではなく人々の認識や行動を変えなければ、森を守れないと思い日々活動をしていますが、改めて頑張ろうと思う一日になりました。

未来新聞作成中

グループワークのまとめ

完成した未来新聞(クリックで拡大します)

クリックで拡大します

★キリン・スクール・チャレンジで作成された未来新聞は全て、キリン株式会社のホームページにて紹介されています。力作の数々をぜひご覧ください。
また、この新聞は3月19日(土)に横浜・桜木町駅前で開催予定の「アースアワー2016」にて、キリン株式会社のブースでも展示予定です。横浜近辺でのお買い物ついでに、ぜひお立ち寄りください。

関連情報

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自然保護室(森林グループ兼 フードグループ長)
南 明紀子

米Monterey Institute of International Studies国際環境政策専攻修士課程修了。国際基督教大学国際関係学科卒業。 環境マネジメントコンサルタントを経て、2013年にWWFジャパン入局。森林リスクコモディティとも呼ばれる、森林減少要因であるパーム油、牛肉などの持続可能な生産と利用推進を担当。

マニュアルも正解もない仕事ですが、何が地球・人間にとって一番最適解かを模索する日々です。最近の疑問は「認知の後にアクションに繋げるにはどうすればいいか」。

人と自然が調和して
生きられる未来を目指して

WWFは100カ国以上で活動している
環境保全団体です。

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