胸が熱くなったウミガメの産卵とふ化脱出
2017/08/31
こんにちは、沖縄の石垣島より「しらほサンゴ村」の西田です。
碧い海に囲まれた石垣島では、この夏気温35.8℃という観測史上初を記録する暑い空気に覆われています。
そんな中、ウミガメの産卵と子ガメのふ化脱出の調査に同行してきました。
石垣島ではアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの三種類が産卵しますが、この白保海岸は特にアカウミガメが多く産卵するようです。
ウミガメの寿命は人間と同じぐらいと言われていますが、その生態はまだまだ謎が多いのだとか。
「しらほサンゴ村」では、1994年から石垣島のウミガメ産卵調査をボランティアベースで行なっている「石垣島ウミガメ研究会」に今年度より支援を始めました。
このウミガメの調査は
- 産卵のための上陸跡探し。
- 上陸跡があれば卵探し。親ガメの産卵を確認する調査です。
- 脱出後産卵数確認。産卵巣を掘り上げ殻の数をカウントし産卵数や脱出率などの調査を行ないます。
この夏は、タイミングよく産卵も孵化の様子も見ることができました。
産卵の時には、親ガメの喉の奥から出る生の息を聴き、子ガメの孵化と脱出ではまだ目もとに砂がついた子ガメが海に行き着くまでを見守り、手足をバタバタさせて一生懸命に月明かりに光る水面へ向かう様子は、胸が熱くなるほどとても感動的でした。
白保海岸はサンゴの礫が多いため砂が荒い所が多く、車が浜をよく走るため砂が踏み固められたり、漂着ゴミも多いことなどが「親ガメの産卵、子ガメの降海」を困難にしています。
私たちは、継続的にウミガメが産卵しやすい環境を整え海岸を守り、この産卵とふ化の感動を子どもたちに送り繋ぐことが大切ではないかと思いました。