ガジャー!ガジャーだ!
2013/11/23
ボルネオ島のサバ州より、自然保護室の小林です。
今、サバの北ウルセガマで行なわれている森林再生プロジェクトの現場に来ています。
ここは、オランウータンの密度が非常に高い場所ですが、森林伐採により大きなダメージを受けてきました。その森林を再生すべく、現地スタッフは日々頑張っています。
そんな現場で、一仕事を終えてスタッフ用の小屋で休んでいたところ... オランウータンと遭遇!
状態の良い森でも、なかなか出会えないオランウータンなのですが、ここでは比較的よく見られます。
はっきりとした理由はわかりませんが、森が荒れていて高木が少ないために観察がしやすいというのが一つ、そしてやはり生息密度が高いのでしょうね。
なんて、物思いにふけっていたら、「ガジャー!ガジャーだ!」と現地スタッフの声が!そう、ガジャーとは、マレー語でゾウのこと! 急いで外に飛び出しました。
なかなか出会うことのできない野生動物との出会いにまたまた感動。
話を聞いていると、このゾウはよく小屋のそばにあらわれるそうで、現地のスタッフに「コヤック」と名付けられています。
「コヤック」は「破る」とかそういった意味で、理由を尋ねてみたところ、WWFのサインボードを壊してしまったんだそうです!苦笑
また、こうしたゾウが、森林再生のために植えた木々を、踏み倒したり、折ったりすることもあります。
つまりせっかくの植林を邪魔するわけですが、自然が相手ですから、なかなか一筋縄ではいきません。
そんな中でも笑顔を絶やさず、懸命に働いてくれている現場のスタッフたちに、ボルネオの森や動物たちへの思い入れの強さを感じました。負けてられんな!と心を新たにした次第です。
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