世界の温暖化対策はどうなるのか?COP17報告会を開催


2012年1月、地球温暖化の防止に取り組んでいる、WWFを含めた複数の環境NGOが、「COP17」の報告会を東京で開催しました。COP17は、2011年末に南アフリカのダーバンで開催された国連の気候変動会議で、京都議定書第1約束期間が終わる2013年以降の、世界の温暖化対策のゆくえを問う重要な会議です。NGOメンバーたちは、実際に参加してきた会議の成果について報告。世界の動向と、今日本に求められていることを検証しました。

2013年以降、世界はどのように温暖化に立ち向かうのか

2011年11月28日から12月11日まで、南アフリカ第3の都市ダーバンで、国連気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)が開催されました。

京都議定書第1約束期間が終わる2013年以降の、世界の地球温暖化対策のゆくえを問う、重要な会議です。

このCOP17の結果、なんとか京都議定書の第2約束期間に合意し、その後に続く法的拘束力のある次期枠組みへの約束も、国際社会は合意することができました。

しかし日本は、ロシア、カナダと並んで京都議定書の第2約束期間には目標を書き入れず、2013年以降は法的削減義務から逃れ、自主的な努力をしていくこととなりました。

また、世界の温暖化協定の継続は確保されたものの、産業革命以前からの世界の気温上昇を2度未満に抑えるという目標は、いまだ達成される目処が立っていません。この「2度未満」という目標を果たさなければ、世界は気候変動によるさまざまな悪影響を受けると予想されています。

「京都議定書」は、この問題を解決するために誕生した条約ですが、日本が2013年以降に、その法的な温室効果ガスの削減義務を負わない、ということは、どのような意味を持つのか。

また、京都議定書に続く次の条約(次期枠組み)に向けた議論がどのようになっていくのか。

2012年1月10日に東京で開催された報告会では、温暖化に関する国際交渉を追っている複数の環境NGOのメンバーたちが、現地ダーバンに乗り込み、実際に参加してきた会議の成果について分析し、報告しました。当日は一般の方をはじめ、企業関係者、NGO、学生など、約130名の方がご参加くださいました。

報告会内容

1.京都議定書の第2約束期間と
新しい法的枠組みの合意について 
WWFジャパン 小西雅子

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COP17開催初日。会議場の様子

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COP17で議長を務める南アフリカ共和国のマイテ・ヌコアナ=マシャバネ国際関係・協力相のスピーチ

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CANインターナショナルの定例会見でスピーチする、WWFのスタッフ

2.途上国の緩和と適応のための資金立ち上げについて FoEジャパン 小野寺ゆうり

3.カンクン合意の深化とメカニズム議論の結果 WWFジャパン 山岸尚之

4.森林減少防止と吸収源について
レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表部(RAN) 川上豊幸

5.日本政府のこれまでの交渉姿勢と今後の課題 気候ネットワーク 平田仁子

質疑応答

日時 1月10日(火) 14:30-16:30
場所 文京シビックセンター スカイホール
共催 WWFジャパン、FoEJapan、気候
ネットワーク、地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)、環境エネルギー政策研究所(ISEP)、レインフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表部(RAN)、グリーンピース・ジャパン、オックスファム・ジャパン、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)      
備考 この報告会は、平成23年度独立行政法人環境保全再生機構地球環境基金の助成を受けて開催されました。

関連情報

2011年【COP17/CMP7】国連気候変動ダーバン会議

 

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