がんばれ!アジアのサイたち


サポーター事業室の河村です。今日は、ジャワサイの貴重な写真が手に入りましたので、ご紹介したいと思います。

ジャワサイは、かつて東南アジアに広く分布していましたが、長年狩猟の対象となり、20世紀以降には、生息環境の熱帯や亜熱帯の森林が広く破壊されたことで減少。

スマトラ島では1959年を最後に記録が途絶え、2011年にはベトナムに生き残っていたインドシナ半島で最後の1頭が密猟の銃弾に倒れ、大陸部でも絶滅してしまいました。

現在、ジャワサイが生き残っているのは、ジャワ島最西端のウジュン・クーロン国立公園のみ、その数は最大で60頭ほどといわれています。

WWFインターナショナルが、その保護に乗り出したのは1964年のことで、以来、インドネシア政府や現地の人たちへの支援を中心とする活動が続けられてきました。

当時、WWFが調査で確認したジャワサイは、最大28頭だったそうですから、現在の60頭がまだまだ少ないとはいえ、保護活動は前進してきたといえるでしょう。

しかし、同じくアジアの熱帯林に生息するスマトラサイの保護活動は、今も多くの課題を抱えています。

個体数は全体で約300頭と言われていますが、最近、ボルネオ北部の森では絶滅したと発表され、同島南部やスマトラでも危機が続いています。

これらの島々の森は、主に紙や木材を生産するための過剰な伐採や、パーム油を採るための農園への転換によって失われており、それらの製品は日本でも大量に使われています。

この問題に取り組むため、私たちはWWFインドネシアと協力して、スマトラ、ボルネオの森と、そこに生きる野生生物を守る取り組みに力を入れています。

自然林が皆伐され、一面のパーム油農園に姿を変えてしまいました。

私たちの暮らしと、絶滅の危機にある野生生物が、どこかでつながっているのだということを、ぜひ多くの人に知っていただき、考えていただければと思います。

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