人々と共に森と海を守る!WWFチリの挑戦
2014/08/14
先日、南米チリはバルディビアの町にある、WWFチリのオフィスに行ってきました。
首都サンチアゴから飛行機で1時間半。こちらでは、飛行機がバスのように地方飛行場を回りながら飛ぶことを知らず、うっかり一つの前の「停留所」で降りそうになるハプニングもありましたが、何とか到着し、現地のスタッフと合流することができました。
海を間近に控えたバルディビアは、豊かな森があることで知られで、紙パルプを生産するための森林伐採が盛んな場所です。
そんな中、手つかずの原生林の残る貴重なエリアが、ある企業によって伐採されることが明らかになり、1990年代の終わりから2000年代の初めにかけて大規模な森林保全活動が展開されました。
WWFチリをはじめとする3つのNGO(民間団体)が、資金を出し合って土地を買い取り、保護区を作ったのです。
こうした取り組みには、地域に住む住民の人たちも一緒に参加したそうです。その中には、地元で小規模な漁業を営む漁師さんたちの奥さんたちの姿もありました。
1990年代に魚の獲りすぎで漁が出来なくなった時、WWFチリはこうした地域の自然保護と地域振興をセットにした活動を積極的に展開しました。
そして、ここでは漁師の奥さんたちによる地元の魚を使ったレストランがいくつか開業し、現在も経営を続けています。
今、私たちWWFジャパンはWWFチリの仲間たちと、新しいプロジェクトを始めています。ペンギンなどの海鳥たちが数多く息づき、日本が輸入するサケが養殖されている、チリの海の自然を守る取り組みです。
その参考になるのが、ここバルディビアで行なわれている、地域と一体になった活動です。よい先例に学びつつ、今後の取り組みを頑張ってゆきたいと思います。(自然保護室:山内)
*ご支援キャンペーンは終了いたしました。ご賛同いただき、ありがとうございました。