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夏休み!自由研究や読書感想文に役立つ、親子で読みたいオススメの本

地球の自然環境のことを、もっと知りたい!と思ったら、ぜひ図書館や本屋さんで、生きものや自然に関わる本を探してみてください。自然の世界は、驚くような不思議がいっぱい!きっと、自然のことが好きになり、大切にしたいという気持ちが強くなりますよ。今回は、生きものの本のほかに、気候変動について知れて、何かやってみたいな、と思える本もご紹介します。ぜひ、夏休みの自由研究や読書感想文にもお役立てください。


目次

生きものとのつながり、生物多様性を学べる本

『食べられたがる果物のヒミツ』

『食べられたがる果物のヒミツ』
 

 

―ゲッチョ先生の果物コレクション―
森口満 文・絵
少年写真新聞社 2013年

植物たちは実に戦略的に、「食われる」工夫を発達させています。私たちにも身近な果物やナッツが、自然界では誰に食べられ、そして「種まき」してもらっているのか。自然観察が好きな人たちにとってのカリスマ、ゲッチョ先生こと森口満さんの詳細なスケッチを眺めているだけで、あっという間に時間が過ぎていきます。

『アリの巣のお客さん』

『アリの巣のお客さん』
 

 

丸山宗利 文
小松貢、島田拓 写真
あかね書房 2015年

南極大陸や一部の島々を除いて、世界中に分布しているアリ。しかも、ほとんどの種類が巨大なコロニーを作ります。そこに目をつけ、食べものや安全なすみかを求めて、アリの巣に住み込むさまざまな虫たち。昆虫の写真はちょっと苦手…という方も、ぜひ頑張ってみてください。小さな虫たちが見せる「あの手この手」に、圧倒されること間違いなしです。

『復刻版 あんぱるぬゆんた』

『復刻版 あんぱるぬゆんた』
 

 

代田昇文 宮良貴子絵
沖縄タイムス社

あんぱるは、石垣島の名蔵湾に面した広大な干潟。ゆんたは八重山地方(石垣島以西の島々)に数多く残る仕事歌です。さまざまな種類のカニが誕生祝いの宴の準備をするという歌の中には、八重山の人々の自然を慈しむ心と不屈の精神が織り込まれています。あんぱるの後背地で進むゴルフ場開発に、見直しを訴える運動の中で復刻されました。

『アマゾン川 熱帯雨林・生命の源』

『アマゾン川 熱帯雨林・生命の源』
 

 

サングマ・フランシス 文
ロモロ・ディポリト 絵
徳間書店 2022年

川としての特徴から、自然環境と野生動物、人々の暮らし、歴史、産業、そして近年の環境問題まで、内容は盛り沢山ながら、簡潔な文でまとめられ、ふりがなもついているので、誰もがじっくりアマゾン川と向き合うことができます。全編をとおして描かれた、美しく、独特の雰囲気を持つ絵が、さらに理解を深めてくれる一冊です。

『消えたレッサーパンダを追え!警視庁「生きもの係」事件簿』

『消えたレッサーパンダを追え!警視庁「生きもの係」事件簿』
 

 

たけたにちほみ著
学研ブラス

野生生物犯罪の捜査官である福原秀一郎さんを主人公に、ストーリー仕立てで6つの事件を紹介する子ども向けノンフィクション。ハラハラドキドキしながら読んだあとは、ぜひご家族で、動物たちをめぐる犯罪がなくならない「おおもと」の原因には何があるのか、話し合ってみてください。

『新種発見物語 足元から深海まで11人の研究者が行く!』

『新種発見物語 足元から深海まで11人の研究者が行く!』
 

 

島野 智之 編著
脇 司 編著
岩波ジュニア新書 2023年

将来、生きものの研究者になりたい人はいますか?虫、魚、貝、鳥、植物、そして菌類まで…11人の研究者の新種発見までの裏側を知ることができる本です。研究者の生きものに対する「好き」や「知りたい」という情熱が伝わってきて、苦労して新種を発見したエピソードにはとてもワクワクしますよ。本の最後の「知識メモ」で専門的な言葉も学べます。

『ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか?――とあるウォンバット研究者の数奇な人生』

『ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか?――とあるウォンバット研究者の数奇な人生』
 

 

高野光太郎 著
晶文社 2022年

ウォンバット愛あふれる著者による、日本ではじめてのウォンバットに特化した本です。かわいらしい見た目のウォンバットのほかにも、コアラやタスマニアデビルなど、オーストラリアに生息するユニークな動物たちも、著者の目線でおもしろく、そしてわかりやすく紹介されています。ウォンバットのうんちの謎はもちろん、留学し、海外でいきものを研究することについても知ることができます。

『湘南 波の下水族館』

湘南 波の下水族館
 

 

佐藤 輝 著 鍵井 靖章 著 工藤 孝浩  監修
青菁社2021

なんだか海にいきたくなる1冊。都会の海にはカラフルではない生き物がいるイメージがあるけれど、この本では湘南の海にいるイソギンチャクやソフトコーラル、ウミウシなど、色鮮やかでユニークないきものがいっぱい紹介されています。生命あふれる波の下をこの本でのぞいてみませんか?

『ハクトウワシ』

『ハクトウワシ』
 

 

前川貴行 (著)
新日本出版社2020

白い頭に黄色いクチバシをもつ、ハクトウワシの子育てに密着した写真絵本です。ハクトウワシは、卵を産むとメスとオスは交代で卵を温めます。強風に吹かれても、雨に打たれても、雪が降っても。卵から孵ったヒナたちもたくましく成長していきます。力強く生き抜いていく彼らの姿をみていくと野生ってすごい!と思わずにはいられません。また、巣のある断崖で3か月もその姿を追い続けた、動物写真家である著者もすごいです!

『ナショジオキッズ わくわく地球探検隊!ユキヒョウの世界』

ナショジオキッズ わくわく地球探検隊!ユキヒョウの世界
 

 

ジル・エスバウム著 新宅広二 監修・訳
エムディーエヌ一ポレーション

研究者でもめったにその姿を見ることがないというユキヒョウ。動画はもちろん、写真もかなり限られていますが、2022年、小さな子どもも楽しめるコキヒョウの写真絵本が発行されました。対象年齢は3〜6歳ですが、動物好きな大人も満足の内容。親子でお話しながら、ユキヒョウの子どもたちの成長を見守るように読むことができます。

未来のために、気候変動を学べる本

『気温が1度上がると、どうなるの? 気候変動のしくみ: 地球の未来を考える』

『気温が1度上がると、どうなるの? 気候変動のしくみ: 地球の未来を考える』
 

 

竹内 薫 監修 K・S・シュライバー 著  S・マリアン イラスト 松永美穂 訳
西村書店 2021年

世界の気温は、この150年の間に、平均で1度上昇しました。それってどういうことでしょう?この本を読めば、天気と気候の違いから、世界の気候について、気温が1度上がった原因、そして今、地球で起こっていることまで知ることができますよ。この本を読んで、何かしたい!と思ったら、下に紹介する本を読んでみてください。

『キッズvs気候変動大作戦  #2分間スーパーヒーローになろう!』

『キッズvs気候変動大作戦
 #2分間スーパーヒーローになろう!』
 

 

マーティン・ドーレー 作 ティム・ウェッソン 絵 水野 裕紀子 訳
科学同人 2021年

ニュースでよく聞く「気候変動」や「地球温暖化」。その影響で、台風の勢力が強くなったり、急に局所的な大雨が降ったり、北極では氷河が解けだしています。どうしたらいいんだろう、と思ったら、ぜひこの本を読んでみてください。かんたんに、たのしみながら、すぐにはじめられることがたくさん書いてあります。本の最後では、できたことをポイントに換算できるようになっています。家族や友達とポイントの数を競ってもいいかもしれませんね。

『気候変動から世界をまもる30の方法 私たちのクライメート・ジャスティス! 』

『気候変動から世界をまもる30の方法 私たちのクライメート・ジャスティス!』
 

 

国際環境NGO FoE Japan 編
合同出版

本書で強調されているのが「Climate Justice(気候正義)」という視点です。地球温暖化が要因となって起きる人権侵害、貧困、格差、差別などの社会問題に多くのページを割き、そうした不平等をなくしていくためにも温暖化防止の取り組みが重要であると訴えています。30個の「やってみよう!」の提案も、関心の幅を広げてくれます。

『マンガでわかる脱炭素(カーボンニュートラル)』

『マンガでわかる脱炭素(カーボンニュートラル)』
 

 

藤野 純一 著
マンガ サイドランチ
池田書店 2021年

「脱炭素」という言葉を知っていますか?このマンガは、地球温暖化に関心を持ち始めた家族が、脱炭素の科学や、世界や日本の取り組みの歴史を学んでいくお話です。なんとWWFジャパンの専門ディレクター、小西雅子が登場しますよ!「脱炭素の実現に最も大切なこと」とは?自然に脱炭素に関する基礎知識を身につけることができるマンガです。

『地球温暖化を解決したいーエネルギーをどう選ぶ?』

『地球温暖化を解決したいーエネルギーをどう選ぶ?』

小西雅子著
岩波ジュニアスタートブックス

猛暑や大洪水、干ばつ、海面上昇など深刻な影響を引き起こす地球温暖化。その温暖化を解決するカギは実はエネルギーの選び方にあります。なぜなら日本では大気を温める温室効果ガスの9割がエネルギーから来る二酸化炭素(CO2)だからです。この本と一緒に、どんなエネルギーを選んでいくか、考えていきましょう!(この本は、2021年版 自由研究や読書感想文に役立つ、親子で読みたいオススメの本にも掲載されています。)

『地球温暖化は解決できるのか~パリ協定から未来へ』

『地球温暖化は解決できるのか~パリ協定から未来へ』

小西雅子著
岩波書店

複雑化している地球温暖化とエネルギーを巡る全体像を、一冊で「わかった!」という気分になれる、WWFジャパン小西雅子による本。「地球温暖化の科学」から、「対策を巡る国際交渉」、「日本の温暖化対策とエネルギー政策」、「あなたに何ができるのか?」という4章で構成されており、無理なく、温暖化とエネルギーをめぐる全体像が見通せるようになっています。ぜひこの本をお手に取って、温暖化について、そして「パリ協定」を知ってみてください。(この本は、2021年版 自由研究や読書感想文に役立つ、親子で読みたいオススメの本にも掲載されています。)

関連情報


2021年版 自由研究や読書感想文に役立つ、親子で読みたいオススメの本

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WWFジャパン会報『地球のこと』

 

©Mitsuaki Iwago

 

WWFジャパンでは、一般会員、ユース会員の皆さまに年4回の会報誌をお送りしています。国内外で取り組んでいるWWFの活動や、環境関連の情報、絶滅のおそれのある野生動物などについての記事を掲載しています。大人から子供まで、環境問題について知識のある人もない人も楽しみながら、今地球で起きていることを知っていただける内容になっております。

 

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