青い地球を未来につなぐため、世界の思いを一つに『アースアワー2016』を3月19日に実施


2016年3月19日、『アースアワー(Earth Hour)』の消灯のリレーが地球をぐるりと一周しました。午後8時30分から9時30分までの1時間、消灯アクションを通じ、「地球温暖化を止めたい」「地球環境を守りたい」という思いをアピールする環境キャンペーン『アースアワー』。2016年は過去最多の178の国と地域が参加をしました。日本ではWWFジャパン主催のイベントを横浜市で開催しました。

世界をつなげる消灯リレー

『アースアワー』は、世界中の人々が、それぞれの地域で同じ日の同じ時間に電気を消すことで、地球温暖化の防止や環境保全へ向けた決意を表明する世界最大の環境キャンペーン。2007年にオーストラリアで始動したこのキャンペーンは、年々規模を拡大しながら、2016年で10年目。

2016年は過去最多の178の国と地域が参加。『アースアワー』は日付変更線にほど近い南太平洋のサモアでスタートし、順次、現地時間の午後8時30分をむかえた地域で消灯をしていきます。

消灯のバトンは東から西に向かって渡されていき、地球をぐるりと一周して、南太平洋のタヒチで終わりをむかえました。

世界ではオペラハウス(オーストラリア)、ビッグベン(英国)、エッフェル塔(フランス)など12,700を超えるランドマークや、日本の原爆ドームやギリシャのアクロポリスなどの世界遺産もアースアワーに合わせて暗闇に包まれました。

各国に代表されるランドマークの消灯アクションだけにはとどまらず、世界各地で環境教育や、自然エネルギーを活用したライブやイベントの実施、森林再生活動、などさまざまなアクションが展開されました。

イギリス・ビッグベンの消灯

フランス・エッフェル塔の消灯

「青い地球」への思いをひとつに、イベントEarth Hour 2016 in Yokohamaを実施

2016年、WWFジャパンは「青い地球を、未来へつなぐ60分」をコンセプトに、国内に広くアースアワーへの参加を呼びかけました。

2016年のアースアワー公式ポスターには、漫画家のちばてつやさんの代表作でもある『あしたのジョー』(原作:高森朝雄)を起用。温暖化や森林破壊で追いつめられる生きものたち、そして、未来を担う全ての子供たちの「あしたのために」、青い地球を未来へ残したいという思いが込められました。

アースアワーでは、毎年、著名な方々を親善大使として迎えてきました。

開始から10年目を迎えた2016年は、より広く日本のアースアワーを国内外に知ってもらおうと、漫画家のちばてつやさん、WWF顧問のさかなクン、JAXA宇宙飛行士の古川聡さん、横浜F・マリノス、書道家の武田双雲さん、そしてミスアースジャパン2011の前田智子さん、ロボットYumi®に「アースアワーサポーターズ」として応援いただきました。

日本では、WWFジャパンが主体となり、3月19日(土)にWWF主催イベント『Earth Hour 2016 in Yokohama』を開催しました。

イベントでは会場の中心にあるアースアワーステージで、トークショーやライブなどのプログラムを実施。さかなクンとWWFスタッフによるトークショーでは、「海と温暖化」をテーマに、温暖化によって影響を受けている海の生き物たちについて、さかなクンがイラストを描き、WWFスタッフが説明をしながら会場のみなさまに楽しく学んでいただきました。

また、メディアパートナーJWAVE 81.3FMの協力では、自転車で発電したエネルギーで音源の電力をまかなう「自転車発電LIVE」が実現しました。

Anly、コアラモード.が登場し、その美しい歌声に通りすがりの方も足を止め、聞き入っている様子がみられました。

そして、日が暮れてきた頃、Kによる公開収録ライブを実施。そのライブと会場が盛り上がった様子は、3月21日の「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL」でオンエアされました。

イベント会場ではほかにも、各協賛、協力企業・団体からのご支援により、環境をテーマにしたブース出展を行ない、来場者に各社の環境への取り組みの紹介や、体を動かしながら自然エネルギーを身近に感じてもらうインスタレーションを通じ、環境へのきっかけづくり創出の機会となりました。

アースアワー2016公式ポスター。「あしたのために」青い地球を、未来へつなぐ60分。『あしたのジョー』©高森朝雄・ちばてつや/講談社

2016年のアースアワーサポーターズの皆さま

横浜でのイベントの様子・ドレスコードはブルー!スタッフも「青」いものを身に着けています

横浜でのイベントの様子・「自転車発電LIVE」

横浜でのイベントの様子・自転車型発電機を
こいでミラーボールを光らせます!

「石垣島」の活動にフォーカスしたWWFワークショップ

WWFのブースでは、「陸と海、サンゴ礁のつながりや自然について楽しく考えよう!石垣島の環境のお話+"月桃"ルームスプレー&星砂キャンドル作りワークショップ」を開催しました。

月桃とは、防腐・防虫効果のある薬草として、沖縄県石垣島では暮らしの中でさまざまに活用されている植物です。

WWFサンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」では、粒子の細かい沖縄独特の「赤土」が陸地から海に流れ込んでサンゴの生育に影響を与えないよう、畑の周りに月桃を植える「グリーンベルト活動」を行なっています。

今回のイベントでは、その活動で育てられた月桃の葉を使って、参加者の皆さんにルームスプレーの抽出体験のほか、同じく石垣島から運んできた「星砂」をあしらったキャンドルを作っていただきました。

講師役を務めてくださったのは、WWFと共に現地で活動を続けている地域NPO「夏花」のスタッフ。月桃が沖縄でどんな使われ方をしているものか、そしてサンゴ礁の保護のためにどう役立っているか、というお話のほか、白保の海の豊かさ、素晴らしさを語ってくださいました。

参加者の皆さんは、月桃のお茶やサーターアンダーギーを味わいながら、熱心にお話を聞いておられました。

"月桃"ルームスプレーワークショップの様子

出来上がった"月桃"ルームスプレーと星砂キャンドル

地域NPO「夏花」のスタッフによる石垣島の環境のお話も開催!

アースアワーセレモニー

アースアワーの消灯時間をむかえる20:30に合わせ、場内のステージではアースアワー2016セレモニーが行われました。

華やかにオープニングを飾ってくれたのは、4人組のガールズユニットJPR。

続いて、横浜にゆかりのあるJAXA宇宙飛行士の古川聡さんがかけつけてくださいました。

さらに、横浜F・マリノスからは試合を終えたばかりの喜田選手、富樫選手、チアリーディングチームのトリコロールマーメイズ、マスコットのマリノスケも駆けつけ、それぞれがアースアワーを通して伝えたいメッセージや普段から環境の為に取り組まれていることなどをお話頂きました。

そして、20:30、横浜みなとみらい21地区を代表するコスモクロックやランドマークタワー、イベント会場周辺施設が消灯。

日本のアースアワーを会場のみなさまと共にむかえました。

横浜みなとみらいの消灯

日本でも着々と広がるアースアワーの輪

日本国内では、横浜でのイベントの他に、北は北海道から南は沖縄まで、10の自治体および、863の企業・団体・施設から多数の消灯アクションやイベントが開催されました。

参加の呼びかけなどの表明がありました。東京タワー、京都タワーなど日本を代表するモニュメントや、世界遺産でもある原爆ドームもアースアワーの時間に合わせ消灯を行ないました。また、コスモクロックと通天閣タワーは2016年のアースアワーのドレスコードでもある青色にライトアップののち、消灯しました。

メディアパートナーのJ-WAVE 81.3FMからは、3月初旬からアースアワーの告知スポットの放送や、イベント当日のライブの公開収録など、首都圏をはじめとする全国各地のリスナーへアースアワーの輪を広げていただきました。

そのほか、たくさんの個人のみなさまも、ご自宅などでおもいおもいのアースアワーの夜を過ごしてくださりました。

中には、WWFのワークショップで作ったキャンドルを使用して、明かりを消したひとときを過ごされた方もいたようです。

アースアワー2016に参加してくださったみなさま、そしてイベント前からサポート頂いたボランティアのみなさまに、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

東京タワー 消灯前

東京タワー 消灯後

通天閣の消灯前後

地球環境問題の解決に向けたムーブメントへ

2015年12月、フランスパリのCOP21で合意された「パリ協定」により、地球温暖化の解決に向けて世界が歴史的な一歩を踏み出しました。

干ばつ、異常気象の深刻化、海面水位の上昇、感染症の拡大、生物種の絶滅など、地球温暖化の影響は我々人間だけではなく、この青い地球にすむ生きもの全てに取り返しのつかない被害を与えかねません。

また、地球温暖化の問題だけではなく、森林伐採や環境汚染によってその存在が脅かされる生きものたち、そして人々のために、国や企業、さまざまなレベルでの取り組みが必要となります。私たち市民ひとりひとりの想いやアクションも、その実現のために大切になってきます。

アースアワーをきっかけに、「青い地球を未来へつなぐ」という想いが少しでも多くの方々に広まり、日常の中で環境保全活動に参加していただくきっかけとなれば幸いです。

2017年のアースアワーは3月25日(土)20:30~21:30です。

『EARTH HOUR 2016』実施概要

名義社名EARTH HOUR 2016への協力内容
主催 WWFジャパン
共催 横浜市 横浜市内各所での公式ポスターの掲示、横浜市営地下鉄デジタルサイネージでの動画放映、タクシーステッカーでの告知など広報協力。
後援 環境省 後援名義
協賛 株式会社エコリカ イベントにて使用済みインクカートリッジの回収、WWFマスコットキャラクターのコパンダとの記念撮影プリントサービス。
ABB株式会社 イベントにて双腕の産業用ロボットYuMi®(ユーミィ)のデモンストレーションおよび、アースアワーサポーターズとして協力。
キリン株式会社 イベントにてデジタル地球儀「触れる地球」の展示、環境活動を「体感」しながら学べるブースコンテンツの展開、スタンプラリー景品としてFire、グリーン電力証書の提供。
株式会社ゲオ 全国展開をしている総合リサイクルショップ「セカンドストリート」455店舗での募金協力。
住友生命保険相互会社 EARTH HOUR 2016全般へのご支援。
「愛の泉」ソニーグループのチャリティプログラム 3月19日まで、銀座のソニービルにて「愛の泉」ソニーグループのチャリティ・プログラムでの募金、クラウドファンディング協力、イベント会場モニター貸与などの協力。
日産自動車株式会社 イベント会場の電力として、電気自動車「日産リーフ」と「e-NV200」を設置。日産グローバル本社のソーラー発電力で充電し、自然エネルギー100%のイベント実施への協力。
パナソニック株式会社 会場内のブース内照明として、省電力LEDソーラーランタン60台の寄贈による、自然エネルギー100%のイベント実施への協力。
一般社団法人横浜みなとみらい21 自転車を漕いで発電するアーティスト集団「ミラーボーラーズ」プロデュースによるインスタレーションの展示。
協力 日本テトラパック株式会社 アースアワー2016関連制作物の印刷費協力、スタンプラリー景品としてFSC®認証紙のロゴが入ったパッケージ入り飲料の提供。
株式会社モンベル WWFジャパンスタッフ用ユニフォームの提供、および会場の電力源として蓄電池の貸与。
横浜F・マリノス 3月19日、三ツ沢球場でおこなわれた試合時に、アースアワー公式動画の放映、チラシ・WWFオリジナルグッズの配布、アースアワーセレモニーへの出演協力。
ステージ協力 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA) アースアワーサポーターズとして、アースアワーの告知協力、アースアワーセレモニーへの出演協力。
ZEAL STUDIO アースアワーサポーターズとして、アースアワーの告知協力、アースアワーセレモニーへの出演協力。
メディアパートナー J-WAVE 83.3FM アースアワー告知スポット提供、公開収録ライブ「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL」の実施協力。

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