写真で見るCOP22(モロッコ・マラケシュ)
2016/12/27
気候変動枠組条約の第22回締約国会議(COP22)が2016年11月7日~11月18日まで、モロッコのマラケ シュで開催されました。 パリ協定が2015年12月のCOP21で採択されたあと、米国と中国の批准を機に、インドなどその他の国 の批准が相次ぎ、11月4日に発効するという急展開を見せ、日本国内でも関心がかつてなく高まりま した。 その議論の内容、焦点となった事柄ついては、COP22の特設ページで克明にご紹介しましたが、ここ では、印象的な写真を元にふり返ってみたいと思います。 新聞やテレビの報道では、目にすることのなかった会場内外の様子も収めてあります。どうぞご覧 下さい。
気候変動枠組条約の締約国会議(COP)がモロッコで初めて開催
会場にはイスラム圏らしい装飾がいたるところに見られた。
会場は、世界遺産に登録されているマラケシュの旧市街の城壁をイメージ
会議場はたくさんの参加者であふれ、熱気に包まれた
11月8日のアメリカ大統領選挙の結果、トランプ氏が次期大統領となることが決まった。メディアの関心が集中し、米国CAN(気候行動ネットワーク)は記者会見を開き、政権が変わっても政府に気候変動対策の強化を求めていく考えを表明
会期中、WWFは毎日、記者会見を行なった。WWFインターナショナルの気候・エネルギープラクティス・リーダーであるマヌエル・プルガル・ビダル(元ペルー環境大臣)が会見に臨む
会場の内外で見られた低炭素の工夫
会場内に設置された太陽光パネル
馬車もマラケシュの公共の交通機関のひとつ。バス停のように馬車スタンドもある
会期にあわせて、レンタルの
電動アシスト自転車が導入された
。アフリカ初の自転車シェアシス
テム。
NGOの熱心なパフォーマンスが繰り広げられた
フラッシュモブというダンスが注目を集めた
1.5℃未満にすることをWWFスタッフがボードを掲げて求める
オリーブの苗木を植えて、
森林保護を訴えるアフリカの
若者グループ
会場内に設けられたパビリオンは産業見本市のよう
砂漠に建設される巨大な太陽光発電所の模型に見入るマラケシュ市民。太陽光に恵まれたモロッコは2020年までに電力の42%を再生可能エネルギーでまかなうことを目指している。
日産などの企業も先進技術(電気自動車)を展示した。
パリ協定の第1回締約国会議
パリ協定は、事前の予想よりもずっと早く、発効に必要な要件を満たし、会期直前の11月4日に発効した。その第1回締約国会議(CMA1)が開かれた。
フランス・パビリオンに掲げられているパリ協定の展示には、2015年12月12日に採択され、2016年4月22日に175か国が調印し、国際条約としては異例の速さで2016年11月4日に発効したと書いてある。
CMA1の議長はメズアール・モロッコ外相が務めた(COP22の議長でもある)。
NGOによる情報発信
自分たちの主張を政府代表をはじめとする会議参加者に伝えることはとても大切。安易に妥協せず、意欲的な合意に達するよう、各国の交渉官への働きかけがおこなった。
(左と中)会場入口では、毎朝、世界1,100団体が加盟するCANインターナショナルのニュースレター『eco』が手渡された。
化石燃料への投資はいらないと
主張する男性
会場内で日本のNGOも連日、会見を開いた(写真はWWFジャパンの山岸尚之)。
WWFジャパンの小西雅子は、日本の放送局にネットを通じて現地レポート。
パレードにも参加
モロッコの日常生活がかいまみえる
食事や会場内の調度品、民族衣装、音楽にも異国情調がたっぷり。
会期中の休日はパレード
世界中からやってきた参加者がさまざまな横断幕を掲げて行進。COP22の成功を後押しした。
化石賞の授与
温暖化対策に後ろ向きな国には、化石賞が贈られる。日本は不名誉な受賞となってしまった。左はプレゼンター。
オバマ政権は長期目標を公表
アメリカが世界で初めて2050年までの長期目標を国連に提出し、カナダ・メキシコの北米3か国とともに発表した日、ケリー国務長官は「低炭素経済に向かう潮流が後退することはない」とする演説を行った。(右)ケリー長官の話を聞くために、炎天下にも関わらず人々の行列ができた。
次期COP23の議長国はフィジー
会議場や設備の都合上、開催地そのものはドイツのボンが予定されている。
しかし、温暖化の影響を受けやすい国として、南太平洋の島国であるフィジーが議長国に選出された。
気候変動に脆弱な国々が集まり、閣僚級の会合を開いた。こうした国々は気候変動抑止の主張をさらに強めた。
関連情報
- COP22マラケシュ会議が終了 軌道に乗った「パリ協定」のルール作り
- 【特設ページ】気候変動に関する国連会議(COP22)と第1回「パリ協定」締約国会合(CMA1)
- 動画レポート「COP22の現場から」はこちら
【メディアのみなさまへ】
ご紹介した写真を含む会期中の数々の写真をご用意しております。全部で130点ほどございます。
貸出をご希望の場合は、WWFジャパン C&M室広報担当までご連絡ください(03-3769-1714 press@wwf.or.jp )