2020年に向けてCOP10の成功を!環境大臣に申し入れ
2010/10/07
名古屋で開かれる「生物多様性条約」の第10回締約国会議(COP10)に先立ち、2010年10月6日、WWFジャパンは、日本自然保護協会、日本野鳥の会と共に、松本環境大臣との懇談に臨み、議長国としてCOP10を成功に導くべき立場にある日本政府への期待と、要望を伝えました。
自然環境NGOと環境大臣との懇談会
この懇談会は、環境省の環境大臣室で行なわれ、WWFジャパンの徳川恒孝会長と、日本自然保護協会の田畑貞寿理事長、日本野鳥の会の鈴木君子専務理事、そして、生物多様性条約市民ネットワークの吉田正人共同代表が、松本龍環境大臣を訪問し、面談しました。
この9月に入閣したばかりの松本環境大臣は、来るCOP10の議長を務める、いわば会議のカギを握る立場にあり、また日本政府は議長国として、次の会議(COP11)が開かれる2012年10月まで、世界の生物多様性をリードする責務を負っています。
懇談会では、各団体の代表たちが、COP10に対して抱いているそれぞれの懸念点や要望などを、大臣に伝えました。
「命がけで取り組んでいきます」
WWFジャパンの徳川会長は、松本大臣に対し、COP10に対するWWFの要望をまとめた「ポジションペーパー」を手渡し、「これからの10年の取り組みが、地球の生物多様性を守れるかどうかを左右します。その10年ためにCOP10では、世界がより積極的な保全のための目標を設定することが重要です」と、今回の会議の重要性を強調し、議長を務める「環境大臣のリーダーシップを期待したい」と語りました。
これに対し、環境大臣からは、先日参加された国連総会で、生物多様性条約会議の重要性を改めて痛感したこと、また、NGOから寄せられるさまざまな要望も、生物多様性の保全を思う人たちからの「エールだと思っている」とコメント。
また、会議の大きな課題となっている、「ポスト2010年目標」の設定についても、各国の立場上の違いはあるものの、その中から解決を探ることが重要であり、その責任が議長国にはあると、発言されました。
松本環境大臣は最後に、「生物多様性条約の成功に向け、さまざまな決議の合意に向けて、命をかけて取り組んでいきます」と、抱負を述べられ、懇談会は終了しました。
生物多様性条約(CBD)の第10回締約国会議(COP10)およびカルタヘナ議定書の会議(MOP5)は、2010年10月11日から29日まで、名古屋で開催される予定です。
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